久保建英のシーズン序盤の不調は、現地でもはっきりとした見解が出ていないだけに、様々な解釈がされている。
レアル・ソシエダの地元紙『noticias de Gipuzkoa』のミケル・レカルデ記者は、「自信の問題なのか。役割の問題か。怪我明けのコンディションか。周りとの噛み合わせの問題なのか。あるいは単に、かつて違いを生み出していた閃きを失う時期に差し掛かっているだけなのか。明確な答えは出ていない。それこそが懸念すべき点かもしれない」と首をかしげている。
怪我で戦線離脱している間に、取り巻く環境が変わったことは間違いない。スペインメディア『FútbolFantasy』は、「競争の激化がソシエダの前線の構図を変え、クボに許されるミスの余地をさらに狭めている。新星FWジョブ・オチエングが右サイドから縦への推進力と、背後のスペースを突くアグレッシブさをもたらしている。
さらに、FWゴンサロ・ゲデスは力強いドリブルを見せ、左右のウイングをこなすFWアンデル・バレネチェアも存在感を放っている。クボの出場機会の減少は、信頼が失われたというよりは、より良い結果を出している選択肢が他に存在するなかで、明確に序列が低下した現状を反映している」と解説している。
その根底にあるのは、久保が今年1月のバルセロナ戦で左脚を負傷する約1か月前に就任したペッレグリーノ・マタラッツォ監督による、素早くボールを送り、空いているスペースを貪欲に使うトランジション重視のアップテンポなサッカーだ。その結果、ソシエダの試合はオープンな展開になることが多くなった。
前述のレカルデ記者は、「リング上のボクサーのように打ち合いを演じている」と表現しつつも、「受け入れる我々側の準備が整っていないように見えても、マタラッツォは時代の先を行き、ドイツでの成功体験を基に一足早くソシエダを新しい時代へと導いている」と論じている。
スピードとダイナミズムを軸に主導権を握りたいチームにとって、ウイングの人選にも影響があるのは当然である。
その一方で、久保と息の合ったプレーを見せていたMFブライス・メンデスが昨シーズン限りで退団した。ダビド・シルバ、ミケル・メリーノ、マルティン・スビメンディといった面々も含め、この数年で周囲の顔ぶれは入れ替わった。そこに戦術の刷新まで重なったことで、久保に求められる役割も自ずと変わっている。
在籍期間が長くなれば、こうした状況の変化は避けられない。その中で結果を出し続けるのが一流選手の証でもある。マタラッツォ監督も久保を輝かせようと模索しており、不発に終わったとはいえ、ヨーロッパリーグのユニオン・サン・ジロワーズ戦でのトップ下起用はその表われといえる。
『FútbolFantasy』は、「クボは突破力や機動力、ボールを積極的に要求する姿勢を見せ続けているが、良い時間帯を持続させること、相手DFの脅威であり続けること、ファイナルサードでより良い判断を下すことに苦しんでいる」と指摘しつつも、「依然として攻撃の柱として位置付けており、試合の中でボールに絡む頻度と影響力が高まることを期待している」と、復調を待つクラブ内の確固とした信頼に言及している。
サン・ジロワーズ戦の3日後、ラ・リーガのマラガ戦で公式戦7試合ぶりに先発出場した久保は、本来の右サイドのポジションに戻って1得点・1アシストと結果を出した。ただ、これはきっかけに過ぎない。レアル・マドリー復帰の可能性が薄れた後も、久保には毎夏のようにビッグクラブへのステップアップが取り沙汰されてきたが、最近では一転して、ごく一部で売却説が浮上する状況となっていた。
マラガ戦での活躍はそうしたネガティブな声を見返す結果となったが、『AS』のハビエル・シジェス記者は、ピッチに集中することを促している。
「おそらくクボ自身、実現しなかった将来像を思い描き、それが目の前の日常に対する焦点を少しずつ狂わせてきたのかもしれない。クボに関しては、ピッチ上のプレーよりも去就ばかりが過剰に語られてきた。本来はプレーが語られてこそ、将来の動向が語られるべきである」
構成●THE DIGEST編集部
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レアル・ソシエダの地元紙『noticias de Gipuzkoa』のミケル・レカルデ記者は、「自信の問題なのか。役割の問題か。怪我明けのコンディションか。周りとの噛み合わせの問題なのか。あるいは単に、かつて違いを生み出していた閃きを失う時期に差し掛かっているだけなのか。明確な答えは出ていない。それこそが懸念すべき点かもしれない」と首をかしげている。
怪我で戦線離脱している間に、取り巻く環境が変わったことは間違いない。スペインメディア『FútbolFantasy』は、「競争の激化がソシエダの前線の構図を変え、クボに許されるミスの余地をさらに狭めている。新星FWジョブ・オチエングが右サイドから縦への推進力と、背後のスペースを突くアグレッシブさをもたらしている。
さらに、FWゴンサロ・ゲデスは力強いドリブルを見せ、左右のウイングをこなすFWアンデル・バレネチェアも存在感を放っている。クボの出場機会の減少は、信頼が失われたというよりは、より良い結果を出している選択肢が他に存在するなかで、明確に序列が低下した現状を反映している」と解説している。
その根底にあるのは、久保が今年1月のバルセロナ戦で左脚を負傷する約1か月前に就任したペッレグリーノ・マタラッツォ監督による、素早くボールを送り、空いているスペースを貪欲に使うトランジション重視のアップテンポなサッカーだ。その結果、ソシエダの試合はオープンな展開になることが多くなった。
前述のレカルデ記者は、「リング上のボクサーのように打ち合いを演じている」と表現しつつも、「受け入れる我々側の準備が整っていないように見えても、マタラッツォは時代の先を行き、ドイツでの成功体験を基に一足早くソシエダを新しい時代へと導いている」と論じている。
スピードとダイナミズムを軸に主導権を握りたいチームにとって、ウイングの人選にも影響があるのは当然である。
その一方で、久保と息の合ったプレーを見せていたMFブライス・メンデスが昨シーズン限りで退団した。ダビド・シルバ、ミケル・メリーノ、マルティン・スビメンディといった面々も含め、この数年で周囲の顔ぶれは入れ替わった。そこに戦術の刷新まで重なったことで、久保に求められる役割も自ずと変わっている。
在籍期間が長くなれば、こうした状況の変化は避けられない。その中で結果を出し続けるのが一流選手の証でもある。マタラッツォ監督も久保を輝かせようと模索しており、不発に終わったとはいえ、ヨーロッパリーグのユニオン・サン・ジロワーズ戦でのトップ下起用はその表われといえる。
『FútbolFantasy』は、「クボは突破力や機動力、ボールを積極的に要求する姿勢を見せ続けているが、良い時間帯を持続させること、相手DFの脅威であり続けること、ファイナルサードでより良い判断を下すことに苦しんでいる」と指摘しつつも、「依然として攻撃の柱として位置付けており、試合の中でボールに絡む頻度と影響力が高まることを期待している」と、復調を待つクラブ内の確固とした信頼に言及している。
サン・ジロワーズ戦の3日後、ラ・リーガのマラガ戦で公式戦7試合ぶりに先発出場した久保は、本来の右サイドのポジションに戻って1得点・1アシストと結果を出した。ただ、これはきっかけに過ぎない。レアル・マドリー復帰の可能性が薄れた後も、久保には毎夏のようにビッグクラブへのステップアップが取り沙汰されてきたが、最近では一転して、ごく一部で売却説が浮上する状況となっていた。
マラガ戦での活躍はそうしたネガティブな声を見返す結果となったが、『AS』のハビエル・シジェス記者は、ピッチに集中することを促している。
「おそらくクボ自身、実現しなかった将来像を思い描き、それが目の前の日常に対する焦点を少しずつ狂わせてきたのかもしれない。クボに関しては、ピッチ上のプレーよりも去就ばかりが過剰に語られてきた。本来はプレーが語られてこそ、将来の動向が語られるべきである」
構成●THE DIGEST編集部
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