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日本代表

U-22日本代表が敵地でブラジルを破る大金星! 衝撃の逆転劇で指揮官が掴んだ手応えと課題は?

サッカーダイジェストWeb編集部

2019.10.15

ブラジルを相手に2得点を挙げた田中。U-22日本代表を勝利に導くパフォーマンスを見せた。(C) Getty Images

ブラジルを相手に2得点を挙げた田中。U-22日本代表を勝利に導くパフォーマンスを見せた。(C) Getty Images

 東京五輪世代の若き日本代表が敵地でブラジルを破るという大金星を挙げた。

 ブラジルに遠征中のU-22日本代表は現地10月14日、レシフェでU-22ブラジル代表との国際親善試合に臨み、3-2で逆転勝利を飾った。

 相手は今夏ライプツィヒとの5年契約を結んだマテウス・クーニャやコリンチャンスで主軸を担うペドリーニョが先発、さらには久保建英とともに今夏レアル・マドリーに入団したロドリゴをベンチに擁すなど、国内外のタレントを集めたいわば“本気”のメンバー。日本は今夏のトゥーロン国際大会の決勝ではPK戦の末に敗れており、“リベンジマッチ”という意味でも注目される一戦となった。

 立ち上がりからペースを掴まれた日本は開始15分にPKを与えてしまい、これをクーニャに沈められブラジルに先制を許してしまう。しかし、日本は28分に田中碧の鮮やかなミドルシュートで同点とすると、52分にも田中のこの日2ゴール目となるミドルが決まり、逆転に成功した。

 日本はさらに、68分にも中山雄太がペナルティエリア右から強烈なミドルシュートを突き刺し3点目。82分にPKで1点を返されたものの、最後は堅守で逃げ切り、3-2でブラジルを下した。

 現地メディアからも日本を称賛する声が上がるなか、チームを率いた横内昭展監督は日本サッカー協会公式サイトを通じ、ゲームを冷静に振り返った。
「今回、初めてチームに加わった選手がいました。彼らがどれくらいチーム戦術にフィットするかを確認したいと思っていました」

 そう語った通り、先発には初招集の食野亮太郎と渡辺剛を起用。食野は積極的な仕掛けからフィニッシュを狙うなど前線を活性化し、序盤はややバタついた渡辺も3バックの一角として徐々に安定し勝利に貢献。唯一の交代策でも、やはり初招集のDF菅原由勢を起用して逃げ切るなど、新戦力の融合を図る采配を見せた。

 また、2試合無得点に終わった前回の北中米遠征の反省から、ブラジル戦では果敢なミドルシュートも多く見られた。「先月のメキシコ・アメリカ遠征では得点を奪えなかったので、今遠征では得点にこだわっていこうと短い時間でしたけど、トレーニングにそういう部分を落とし込んだので、得点を奪えたのはよかったと思います」と、攻撃面では手応えを掴めたようだ。
 ただ、一方で守備面では、「流動的に動く相手に対し、もう少し賢く、うまく守りたかった。そこは課題だと思っています」と語った。ふたつのPKを献上し、3バックの一角である町田浩樹が足裏を見せたアフターチャージで一発退場。序盤は相手の揺さぶりに翻弄される場面も目立っていただけに、反省材料も少なくはなかったようだ。

 それでもタレントを揃えたブラジルからの勝利は大きな自信となるのは間違いないだろう。来年夏に迫った東京五輪へ向けて、手応えと課題の見えた実りある1勝となった。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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