ロシア軍によるウクライナへの軍事侵攻は、いまだ世界を混沌とさせている。先月24日にウラジミール・プーチン大統領が特別軍事活動を承認して以来、日々被害状況は深刻化しており、その余波は世界に及んでいる。
無論、スポーツ界にも影響は出ている。IOC(国際オリンピック委員会)をはじめとする、あらゆるスポーツ団体・組織においてロシアを締め出す動きが強まるなかで、選手人口の多いサッカー界では、UEFA(欧州サッカー連盟)がクラブ、代表の両レベルで国際コンペティションへの出場を禁じた。
これによって国際舞台での活動を絶たれたロシア・サッカー界。だが、「政治とスポーツは無関係なはずだ」(ロシア代表監督ヴァレリ・カルピン)と主張する彼らは、驚きの手段を講じようとしている。英紙『Daily Mail』など複数の海外メディアは、同国のサッカー連盟はUEFAを脱退し、AFC(アジア・サッカー連盟)に登録先を切り替える可能性があるとすっぱ抜いている。
過去には、2005年にOFC(オセアニア・サッカー)からAFCに移ったオーストラリアや、2002年にAFCからUEFAに移ったカザフスタンなど、登録先を切り替えた国の事例は全くないわけではない。だが、自分たちが巻き起こした戦争による除外を理由に、加盟先を変更するのは前代未聞と言える。
それだけに『Daily Mail』は「他の加盟国から反発を受ける可能性があり、一筋縄ではいかないものだろう」と分析。そのうえで、マンチェスター・ユナイテッドのレジェンドで、元ロシア代表MFのアンドレイ・カンチェルスキス氏のコメントを紹介している。
「普通に考えてそんなことは起こり得ない。すべて会話のレベルのものだ。それに私はUEFAからそれほど深刻な停止処分が出るとも考えていない。私たちは皆、まったく違う結果になることを望んでいる」
さらに現役時代にサウジアラビアのアル・ヒラルでプレーした経験を持つレジェンドは、こうも続けている。
「ただ、当然ながら代表もクラブチームも前進するために、プレーする必要がある。アジアに加盟する選択肢が本当にあるなら興味深い。私はアジアで働き、サウジアラビアでプレーした。あそこで争うのは面白いだろうね」
仮にロシアがAFCに加盟した場合、ACLにゼニト、CSKAモスクワやスパルタク・モスクワといった強豪が参加。さらにはワールドカップ予選でも他国の脅威となるのは必至。いまだ噂の域をでないニュースではある。だが、日本にとっても他人事とは言えないだけに、今後が気になるところだ。
構成●THE DIGEST編集部
無論、スポーツ界にも影響は出ている。IOC(国際オリンピック委員会)をはじめとする、あらゆるスポーツ団体・組織においてロシアを締め出す動きが強まるなかで、選手人口の多いサッカー界では、UEFA(欧州サッカー連盟)がクラブ、代表の両レベルで国際コンペティションへの出場を禁じた。
これによって国際舞台での活動を絶たれたロシア・サッカー界。だが、「政治とスポーツは無関係なはずだ」(ロシア代表監督ヴァレリ・カルピン)と主張する彼らは、驚きの手段を講じようとしている。英紙『Daily Mail』など複数の海外メディアは、同国のサッカー連盟はUEFAを脱退し、AFC(アジア・サッカー連盟)に登録先を切り替える可能性があるとすっぱ抜いている。
過去には、2005年にOFC(オセアニア・サッカー)からAFCに移ったオーストラリアや、2002年にAFCからUEFAに移ったカザフスタンなど、登録先を切り替えた国の事例は全くないわけではない。だが、自分たちが巻き起こした戦争による除外を理由に、加盟先を変更するのは前代未聞と言える。
それだけに『Daily Mail』は「他の加盟国から反発を受ける可能性があり、一筋縄ではいかないものだろう」と分析。そのうえで、マンチェスター・ユナイテッドのレジェンドで、元ロシア代表MFのアンドレイ・カンチェルスキス氏のコメントを紹介している。
「普通に考えてそんなことは起こり得ない。すべて会話のレベルのものだ。それに私はUEFAからそれほど深刻な停止処分が出るとも考えていない。私たちは皆、まったく違う結果になることを望んでいる」
さらに現役時代にサウジアラビアのアル・ヒラルでプレーした経験を持つレジェンドは、こうも続けている。
「ただ、当然ながら代表もクラブチームも前進するために、プレーする必要がある。アジアに加盟する選択肢が本当にあるなら興味深い。私はアジアで働き、サウジアラビアでプレーした。あそこで争うのは面白いだろうね」
仮にロシアがAFCに加盟した場合、ACLにゼニト、CSKAモスクワやスパルタク・モスクワといった強豪が参加。さらにはワールドカップ予選でも他国の脅威となるのは必至。いまだ噂の域をでないニュースではある。だが、日本にとっても他人事とは言えないだけに、今後が気になるところだ。
構成●THE DIGEST編集部