現地27日に行なわれたカタール・ワールドカップ(W杯)グループステージ(GS)のE組第2戦では、スペインとドイツが激突した。W杯優勝を経験している国同士の対決は、今大会のGS最大の注目カードと言える。試合は、サッカー大国同士の意地とプライドがぶつかり合う好勝負となった。
【動画】絶対に負けられない戦いがそこにはある!ドイツGS突破へ、フュルクルクが魂の同点弾をチェック
前半を0-0のスコアレスで折り返すと、均衡が破れたのは62分。スペインは左からジョルディ・アルバのクロスを途中交代で入ったアルバロ・モラタが右足で合わせてゴール。無敵艦隊が先制する。絶対に負けられないドイツは83分に途中出場のニクラス・フュルクルクが最終ラインを突破し右足を振り抜くと、強烈なシュートがネットに突き刺さり同点。土俵際に追い込まれたドイツを救う価値ある一発だった。
試合はその後、一進一退の攻防で互いに決定機を作るが得点までは奪えず、結局1-1のドローに終わった。この結果、E組は第2戦を終えてスペインが勝点4、日本とコスタリカが勝点3、ドイツが勝点1となり、スペインが首位をキープ。ドイツは最下位の4位だが、GS突破へ可能性はまだ残されている。
両国の対戦には、サッカー界のレジェンドらも熱視線を送り、試合後にはグループEの展望について様々な意見が寄せられた。
英公共放送の『BBC』で解説を務める元ドイツ代表のエースストライカーで、2006年ドイツW杯では母国の代表チームを率いて3位に導いたユルゲン・クリンスマン氏は、母国のグループステージ突破に太鼓判を押した。
「ドイツにとって、この勝点1はとても大きい。(第3戦で)スペインが日本に勝利して、ドイツが次のラウンドに進出することを確信している」
同じく同局の解説を務めているのが、プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッドで長年にわたり最終ラインに君臨し、屈強なセンターバックとしてディフェンスを統率した元イングランド代表DFのリオ・ファーディナンド氏。
同氏は、「(ドイツの)ハンジ・フリック監督は、試合の終わり方を見れば、もっと喜んでいることだろう。試合を優位に進めることは常に重要なことだ。(スペインの)ルイス・エンリケ監督もがっかりはしていないはずだ」と引き分けの結果に納得している。
別で『BBC Radio』に出演したのは、マンチェスター・ユナイテッドの絶対的守護神としてゴールを守り、98-99シーズンのプレミアリーグ、FAカップ、チャンピオンズ・リーグの三冠制覇に貢献した元デンマーク代表GKのピーター・シュマイケル氏はこう語る。
「感銘を受けました。私はスペインとドイツの両チームがグループステージを通過することを期待しています。グループステージを突破すれば、決勝トーナメントは今までと違うやり方でアプローチをしてくることを誰もが知っています。改善するチャンスはいくらでもありますよ」と、両チームの決勝トーナメント進出に期待を寄せた。
試合後、ドイツ代表のイルカイ・ギュンドアンは英メディア『BBC One』のインタビューに応じ、「僕らには本当にいいチャンスがあったし、チャンスを見れば僕らの方が少し上だった。でも最終的には、とてもタフなスペイン相手にフェアな結果だった。今はグループステージの最終戦が全てだ」と試合を振り返り、最終戦のコスタリカ戦へ気持ちを切り替えた。
加えてギュンドアンは、「クレイジーだよ。W杯のような大会ではドラマチックな展開になることはもう分かっている。試合によっては、アップダウンの激しい様々な局面がある」と、日本に痛恨の逆転負けを喫した失態を繰り返さないよう気持ちを引き締めた。
グループEは4チームに決勝トーナメント進出の可能性がある大接戦となった。運命のGS最終戦は現地時間12月1日、スペインは日本と、ドイツはコスタリカと激突する。
構成●THE DIGEST編集部
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前半を0-0のスコアレスで折り返すと、均衡が破れたのは62分。スペインは左からジョルディ・アルバのクロスを途中交代で入ったアルバロ・モラタが右足で合わせてゴール。無敵艦隊が先制する。絶対に負けられないドイツは83分に途中出場のニクラス・フュルクルクが最終ラインを突破し右足を振り抜くと、強烈なシュートがネットに突き刺さり同点。土俵際に追い込まれたドイツを救う価値ある一発だった。
試合はその後、一進一退の攻防で互いに決定機を作るが得点までは奪えず、結局1-1のドローに終わった。この結果、E組は第2戦を終えてスペインが勝点4、日本とコスタリカが勝点3、ドイツが勝点1となり、スペインが首位をキープ。ドイツは最下位の4位だが、GS突破へ可能性はまだ残されている。
両国の対戦には、サッカー界のレジェンドらも熱視線を送り、試合後にはグループEの展望について様々な意見が寄せられた。
英公共放送の『BBC』で解説を務める元ドイツ代表のエースストライカーで、2006年ドイツW杯では母国の代表チームを率いて3位に導いたユルゲン・クリンスマン氏は、母国のグループステージ突破に太鼓判を押した。
「ドイツにとって、この勝点1はとても大きい。(第3戦で)スペインが日本に勝利して、ドイツが次のラウンドに進出することを確信している」
同じく同局の解説を務めているのが、プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッドで長年にわたり最終ラインに君臨し、屈強なセンターバックとしてディフェンスを統率した元イングランド代表DFのリオ・ファーディナンド氏。
同氏は、「(ドイツの)ハンジ・フリック監督は、試合の終わり方を見れば、もっと喜んでいることだろう。試合を優位に進めることは常に重要なことだ。(スペインの)ルイス・エンリケ監督もがっかりはしていないはずだ」と引き分けの結果に納得している。
別で『BBC Radio』に出演したのは、マンチェスター・ユナイテッドの絶対的守護神としてゴールを守り、98-99シーズンのプレミアリーグ、FAカップ、チャンピオンズ・リーグの三冠制覇に貢献した元デンマーク代表GKのピーター・シュマイケル氏はこう語る。
「感銘を受けました。私はスペインとドイツの両チームがグループステージを通過することを期待しています。グループステージを突破すれば、決勝トーナメントは今までと違うやり方でアプローチをしてくることを誰もが知っています。改善するチャンスはいくらでもありますよ」と、両チームの決勝トーナメント進出に期待を寄せた。
試合後、ドイツ代表のイルカイ・ギュンドアンは英メディア『BBC One』のインタビューに応じ、「僕らには本当にいいチャンスがあったし、チャンスを見れば僕らの方が少し上だった。でも最終的には、とてもタフなスペイン相手にフェアな結果だった。今はグループステージの最終戦が全てだ」と試合を振り返り、最終戦のコスタリカ戦へ気持ちを切り替えた。
加えてギュンドアンは、「クレイジーだよ。W杯のような大会ではドラマチックな展開になることはもう分かっている。試合によっては、アップダウンの激しい様々な局面がある」と、日本に痛恨の逆転負けを喫した失態を繰り返さないよう気持ちを引き締めた。
グループEは4チームに決勝トーナメント進出の可能性がある大接戦となった。運命のGS最終戦は現地時間12月1日、スペインは日本と、ドイツはコスタリカと激突する。
構成●THE DIGEST編集部
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