あと一歩、及ばなかった。
サッカーのカタール・ワールドカップ(W杯)決勝トーナメント1回戦で日本代表はクロアチア代表と対戦。日本は前半終了間際の43分、前田大然が今大会初ゴールを決め先制。日本が1点をリードし折り返す。しかし、エンドが替わった55分にクロアチアのイバン・ペリシッチが同点ゴールを挙げ、試合は振り出しに戻る。
【動画】"日本の韋駄天"前田大然が気持ちでねじ込んだ先制ゴールをチェック
その後はお互い譲らず、緊迫した展開が続き90分が終了。延長戦でも決着がつかず、勝負はPK戦へ。日本は1人目の南野拓実、2人目の三笘薫、4人目の吉田麻也がクロアチアのGKドミニク・リバコビッチに止められ1-3で敗戦。クロアチアが2大会連続でベスト8へ進出。日本は4度目の挑戦となったベスト16の壁を、またしても超えられなかった。
クロアチアの4人目マリオ・パシャリッチが左隅にゴールネットを揺らす。それは、日本のカタール大会の冒険が終わったことを意味した。PKを止められた南野はピッチに倒れ込み、三笘は顔を覆う。途中出場で前線を駆け回った浅野拓磨は人目もはばからず大粒の涙を流し、キャプテンの吉田麻也は立ち尽くした。
英国の日刊紙『The Guardian』は、日本対クロアチア戦を速報で伝えた。今大会の決勝トーナメントで、初めてPK戦までもつれ込んだ死闘をダニエル・ハウス記者は興奮冷めやらぬなか伝える。「リバコビッチの2つ目のセーブ(三苫のシュート)は、本当に見事なものだった。彼は腕を伸ばしてラインから離れ、どうにかボールを逆方向へ飛ばした」とPKを3本セーブしたクロアチアの守護神を絶賛した。
加えて、「正直に言って、日本が泣くのを楽しみにしていた。だが、日本の若者たちの涙を見て、心が打たれてしまった。私は日本の試合が大好きで、彼らの戦いは尊敬に値する」と、ここまでドイツ、スペインといったW杯優勝国をなぎ倒し、グループステージを首位通過した日本の戦いを称えた。
さらに同紙のロバート・ターナー記者は、「いま午前3時だ。息子は涙を流している」と述べ、「フットボールとは、美しくも残酷なゲームだ。いつも言っているような気がするが、これと全く同じものはない。だからこそ、この大会は他の大会にはない感情やアクションを私たちに引き起こす」と、日本の快進撃がPK戦で終戦したことを嘆いた。
“新しい景色”を目指した森保ジャパン。その悲願は、またしてもお預けとなった。だが、フットボールの母国の目が肥えた記者らが心を震わせるほど、カタール大会の日本代表の戦いぶりは勝敗以上の価値を示したと言えるのではないだろうか。
構成●THE DIGEST編集部
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その後はお互い譲らず、緊迫した展開が続き90分が終了。延長戦でも決着がつかず、勝負はPK戦へ。日本は1人目の南野拓実、2人目の三笘薫、4人目の吉田麻也がクロアチアのGKドミニク・リバコビッチに止められ1-3で敗戦。クロアチアが2大会連続でベスト8へ進出。日本は4度目の挑戦となったベスト16の壁を、またしても超えられなかった。
クロアチアの4人目マリオ・パシャリッチが左隅にゴールネットを揺らす。それは、日本のカタール大会の冒険が終わったことを意味した。PKを止められた南野はピッチに倒れ込み、三笘は顔を覆う。途中出場で前線を駆け回った浅野拓磨は人目もはばからず大粒の涙を流し、キャプテンの吉田麻也は立ち尽くした。
英国の日刊紙『The Guardian』は、日本対クロアチア戦を速報で伝えた。今大会の決勝トーナメントで、初めてPK戦までもつれ込んだ死闘をダニエル・ハウス記者は興奮冷めやらぬなか伝える。「リバコビッチの2つ目のセーブ(三苫のシュート)は、本当に見事なものだった。彼は腕を伸ばしてラインから離れ、どうにかボールを逆方向へ飛ばした」とPKを3本セーブしたクロアチアの守護神を絶賛した。
加えて、「正直に言って、日本が泣くのを楽しみにしていた。だが、日本の若者たちの涙を見て、心が打たれてしまった。私は日本の試合が大好きで、彼らの戦いは尊敬に値する」と、ここまでドイツ、スペインといったW杯優勝国をなぎ倒し、グループステージを首位通過した日本の戦いを称えた。
さらに同紙のロバート・ターナー記者は、「いま午前3時だ。息子は涙を流している」と述べ、「フットボールとは、美しくも残酷なゲームだ。いつも言っているような気がするが、これと全く同じものはない。だからこそ、この大会は他の大会にはない感情やアクションを私たちに引き起こす」と、日本の快進撃がPK戦で終戦したことを嘆いた。
“新しい景色”を目指した森保ジャパン。その悲願は、またしてもお預けとなった。だが、フットボールの母国の目が肥えた記者らが心を震わせるほど、カタール大会の日本代表の戦いぶりは勝敗以上の価値を示したと言えるのではないだろうか。
構成●THE DIGEST編集部
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