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「9年ぶりの決勝再現」日本vs北朝鮮の“因縁対決”にアジアメディアが興味津々。韓国代表エースは「初めて理性を失った」とラフプレーに憤怒【アジア大会】

THE DIGEST編集部

2023.10.04

日本と決勝を戦う北朝鮮。男子サッカーの騒動もあり、海外メディアも注目している。(C)Getty Images

日本と決勝を戦う北朝鮮。男子サッカーの騒動もあり、海外メディアも注目している。(C)Getty Images

 再び不穏なムードになるのだろうか。

 中国・杭州で開催されているアジア大会。終盤となる10月6日に行なわれる女子サッカー決勝に日本女子代表が進出。2大会連続3度目の優勝に王手をかけている。
 
 日本は10月3日の準決勝で開催国の中国と対峙。完全アウェーでボールを持つたびに観客から大ブーイングを受ける厳しい環境下のなか、前半を4-1でリード。後半は粘る中国に2点を返されて冷や汗な展開になるも、最後は1点を守り切って、なんとか接戦をモノにした。

 大会連覇に向けて機運が高まっている日本女子代表。注目の決勝の相手は、準決勝でウズベキスタン代表から大量8ゴールを奪い撃破した北朝鮮代表に決まった。ところがファイナルの相手が決まった途端、周囲が騒々しくなり、きな臭いムードが漂っている。無論、男子サッカーで前代未聞の暴挙を晒した北朝鮮代表の振る舞いを指していることは言うまでもない。

 去る10月1日、男子サッカー準々決勝で北朝鮮が序盤から日本に対してラフプレーを連発し、イエローカードが6枚出される荒れた展開になった。終盤には日本の勝ち越し点となるPKを巡って主審に猛抗議をし、不穏な空気に。極めつけは試合直後(日本が2-1で勝利)、主審の判定に納得がいかず激昂して詰め寄る騒動にまで発展した。

 さらにプレーが途切れた場面では信じられない蛮行を振る舞う。飲料水を配っていた日本のスタッフからボトルを勝手に強奪したうえで、拳を振り上げる威嚇行為まで飛び出した。これら数々の愚行がアジアメディアをはじめ世界中に報じられ、いまだ非難の的になっている。

 ゆえに、事態を重く見た日本サッカー協会(JFA)は3日にアジアサッカー連盟(AFC)と国際サッカー連盟(FIFA)に意見書を提出。反スポーツ的行為について、該当する事象の映像を添付したうえで、北朝鮮側の一連の行為を問題視する姿勢を発表した。
 
 騒動の波紋が広がるなか、周囲が不安視する理由はもうひとつある。実は北朝鮮女子代表も、男子と同様に危険なプレーが問題視されているのだ。特に準々決勝の韓国戦ではラフプレーが目立ち、同国女子サッカー史上最高の選手とも謳われるFWチ・ソヨンが両足でタックルを受けるシーンがあった。

 試合後、同選手は主審への不信感を激白するとともに、北朝鮮の汚いファウルを糾弾。「私はサッカーをやってきて、初めて試合中に理性を失いました」と認めるほど憤怒したという。韓国のニュースメディア『OSEN』によると、「いつも冷静沈着なチ・ソヨンがすごい剣幕だった。彼女は怒りに震えて、その場からなかなか離れられなかった」と報じるほど、彼女が受けた仕打ちは相当悪質なものだったと想像に難くない。

 実力伯仲の対戦カードには、同じアジアメディアであるベトナムのオンライン日刊紙『VnExpress』が興味を注いでいる。同紙は「日本が開催国・中国の後半の猛反撃を抑え、4-3で勝利し、北朝鮮との金メダル対決を実現」と報じ、今大会屈指の黄金カードだと断言している。

 同メディアは「2014年の決勝戦以来の再現」と記し、「北朝鮮は女子サッカーで4度目の金メダルを狙っている」と説明。大舞台の経験が浅いメンバーが多い日本が、破壊力ある北朝鮮にどこまで切り込めるのか、注目しているようだ。

 少なからず因縁めいた一騎打ちとなった女子サッカーのファイナル。当日は男子のような後味の悪い展開にならないことを祈るばかりだ。

構成●THE DIGEST編集部

【動画】完全アウェーのなかで中国を撃破した日本女子代表!

【動画】北朝鮮の選手が日本の飲料水を強奪→殴るような”威嚇”(5分35秒~)

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