2023年のスポーツ界で印象的な出来事を『THE DIGEST』のヒット記事で振り返る当企画。今回は、アジア大会のサッカー男子準々決勝の日本代表対北朝鮮代表の試合後に起きた前代未聞の"暴挙"を取り上げる。
試合終了を告げるホイッスルが鳴った直後、北朝鮮の一部選手が振る舞った愚行は世界中から非難の声が挙がった。
記事初掲載:2023年10月2日
――◆――◆――
スポーツマンシップを逸脱する抗議行動の波紋は広がるばかりだ。
目を疑う暴挙があったのは、10月1日に中国・杭州で行なわれているアジア大会の男子サッカー準々決勝、日本代表対北朝鮮代表戦でのワンシーンだ。
1-1で迎えた終盤の80分に日本が北朝鮮GKのファウルを誘いPKを獲得。これを松村優太(鹿島)がきっちり決め、日本が2-1で勝利。見事ベスト4に駒を進めた。
問題が発生したのは、試合終了直後だった。北朝鮮の選手たちが判定に納得がいかず主審を取り囲み、激昂しながら詰め寄る。レフェリーたちは大会スタッフに守られるようにして選手たちと距離を置き、冷静さを失う北朝鮮の選手たちを監督やコーチ陣が制止する大騒動に発展した。
北朝鮮の愚行には、英国の老舗メディアも苦言を呈している。1896年創刊の大衆日刊紙『Daily Mail』は「アジア大会準々決勝で日本に2-1で敗れた北朝鮮の選手たちが主審を総攻撃」という過激な見出しを打ち、「この試合は、敗れた北朝鮮の選手たちが主審を攻撃したことで物議を醸した」と現地の騒然とした様子を伝えている。
さらに北朝鮮のシン・ヨンナム監督が試合後の会見で発した「チームの振る舞いは許容されるべき」というコメントについては「理解に苦しむ」と断じている。
実は試合中にも、北朝鮮のラフプレーには目に余るものが多く見受けられた。一進一退の攻防で迎えた65分には、佐藤恵允に後ろから激しいスライディングタックルを見舞ったオーバーエイジ枠のキム・ククボムが警告を受けるなど、北朝鮮には90分間で6枚ものイエローカードが提示されたのだ。
さらに、プレーが途切れた場面では信じられない蛮行を引き起こす。
日本が1点リードしていた72分、日本側のスタッフが飲料の入ったクーラーボックスをピッチに持ち込み、日本選手が水分補給していると、北朝鮮の選手(背番号16)が勝手に入り込んで飲料を要求。日本のスタッフは戸惑いながらも、渋々飲料を渡したところ、スムーズにボトルを渡さなかった日本スタッフに北朝鮮の選手は左手を挙げて殴るような仕草を見せて威嚇した。
この行為を目の前で見た審判は即座にイエローカードを提示。カードに納得いかず、同選手はぶ然とした態度をとっていた。
激闘を制した日本代表の大岩剛監督は「この試合は予想通りだった。内容には不満な点もあるが、基本的には受け入れることができる」と語り、北朝鮮の試合後の振る舞いにはコメントを差し控えている。
熱戦に水を差した暴挙は後味の悪さだけを残している。
構成●THE DIGEST編集部
【動画】北朝鮮の選手(背番号16)が日本の飲料水を強奪→殴るような"威嚇"(5分35秒~)
試合終了を告げるホイッスルが鳴った直後、北朝鮮の一部選手が振る舞った愚行は世界中から非難の声が挙がった。
記事初掲載:2023年10月2日
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スポーツマンシップを逸脱する抗議行動の波紋は広がるばかりだ。
目を疑う暴挙があったのは、10月1日に中国・杭州で行なわれているアジア大会の男子サッカー準々決勝、日本代表対北朝鮮代表戦でのワンシーンだ。
1-1で迎えた終盤の80分に日本が北朝鮮GKのファウルを誘いPKを獲得。これを松村優太(鹿島)がきっちり決め、日本が2-1で勝利。見事ベスト4に駒を進めた。
問題が発生したのは、試合終了直後だった。北朝鮮の選手たちが判定に納得がいかず主審を取り囲み、激昂しながら詰め寄る。レフェリーたちは大会スタッフに守られるようにして選手たちと距離を置き、冷静さを失う北朝鮮の選手たちを監督やコーチ陣が制止する大騒動に発展した。
北朝鮮の愚行には、英国の老舗メディアも苦言を呈している。1896年創刊の大衆日刊紙『Daily Mail』は「アジア大会準々決勝で日本に2-1で敗れた北朝鮮の選手たちが主審を総攻撃」という過激な見出しを打ち、「この試合は、敗れた北朝鮮の選手たちが主審を攻撃したことで物議を醸した」と現地の騒然とした様子を伝えている。
さらに北朝鮮のシン・ヨンナム監督が試合後の会見で発した「チームの振る舞いは許容されるべき」というコメントについては「理解に苦しむ」と断じている。
実は試合中にも、北朝鮮のラフプレーには目に余るものが多く見受けられた。一進一退の攻防で迎えた65分には、佐藤恵允に後ろから激しいスライディングタックルを見舞ったオーバーエイジ枠のキム・ククボムが警告を受けるなど、北朝鮮には90分間で6枚ものイエローカードが提示されたのだ。
さらに、プレーが途切れた場面では信じられない蛮行を引き起こす。
日本が1点リードしていた72分、日本側のスタッフが飲料の入ったクーラーボックスをピッチに持ち込み、日本選手が水分補給していると、北朝鮮の選手(背番号16)が勝手に入り込んで飲料を要求。日本のスタッフは戸惑いながらも、渋々飲料を渡したところ、スムーズにボトルを渡さなかった日本スタッフに北朝鮮の選手は左手を挙げて殴るような仕草を見せて威嚇した。
この行為を目の前で見た審判は即座にイエローカードを提示。カードに納得いかず、同選手はぶ然とした態度をとっていた。
激闘を制した日本代表の大岩剛監督は「この試合は予想通りだった。内容には不満な点もあるが、基本的には受け入れることができる」と語り、北朝鮮の試合後の振る舞いにはコメントを差し控えている。
熱戦に水を差した暴挙は後味の悪さだけを残している。
構成●THE DIGEST編集部
【動画】北朝鮮の選手(背番号16)が日本の飲料水を強奪→殴るような"威嚇"(5分35秒~)
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