事実上の「更迭」が下された。
2月15日、韓国サッカー協会(KFA)はソウル市内で開かれた技術強化委員会で韓国代表を率いるドイツ人のユルゲン・クリンスマン監督を解雇するよう勧告。今後は同協会のチョン・モンギュ会長の決定に委ねられることになるが、解任は免れない見通しとなった。
韓国代表は先日までカタールで開催されていたアジアカップに出場。キャプテンを務める大黒柱のソン・フンミン(トッテナム)をはじめ、イ・ガンイン(パリ・サンジェルマン)、キム・ミンジェ(バイエルン・ミュンヘン)など欧州トップクラブに所属するスター選手を揃え、64年ぶりのアジア制覇を狙ったが準決勝でヨルダン代表に0-2で敗北。ベスト4で涙をのんだ。
4強で敗退し、クリンスマン監督の采配が疑問視されるなか、韓国国民にさらなる追い打ちをかけるように代表チームの見過ごせない騒動が明るみになった。準決勝前日に主将のソン・フンミンと主軸を担うイ・ガンインを含む若手選手らがトラブルを起こしていたことが複数の海外メディアによって発覚。チームが一枚岩になれていなかった事実が明らかとなり、同監督のマネジメント能力にも疑問が投げかけられ、韓国国内では更迭論が高まっていた。
クリンスマン監督の更迭報道は複数の韓国メディアで一斉に報じられた。韓国のスポーツ新聞『Sports Seoul』の電子版によると、KFAのファンボ・カン技術本部長が「様々な理由により、クリンスマン監督がこれ以上リーダーシップを発揮することは難しいという委員会の判断があり、交代が必要だということで意見が集まった」と声明を発表。クリンスマン氏を韓国代表チームの監督から解雇する動きが避けられなくなった。
また同本部長はドイツ人監督が就任当初から韓国にとどまらず、Kリーグを軽視する姿勢を問題視。「韓国国内への滞在期間が短い勤務態度については、国民を無視するかのような行動であり、あらゆる約束を守らないことで国民の信頼を失い、回復することが難しいという評価もあった」と伝えている。
韓国国内のあらゆるエンタメ・トレンドを発信している『Daum.net』も、クリンスマン監督の更迭報道に即反応。「クリンスマン監督との契約解除の判断は、韓国サッカー協会のチョン・モンギュ会長の最終判断に委ねられている」と報道。「クリンスマン監督に対する韓国国内の厳しい世論が冷めない中、開かれた強化委員会は先日閉幕したアジアカップの成績やパフォーマンスを評価する場だった。しかし、同氏の更迭論は過熱しており、その結果は注視されている」と事態の深刻さを伝えている。
韓国の全国紙『中央日報』によれば、クリンスマン監督と韓国サッカー協会との契約は2026年FIFAワールドカップまでで、契約の詳細は明らかにされていないが、同氏の年俸は29億ウォン(約3億2000万円)と、かなりの高額年俸だと指摘する。それを踏まえたうえで同紙は、「KFAはこの契約期間の残りと、クリンスマンのスタッフ全員の契約をまだ支払わなければならないと予想されている」と記し、クリンスマン監督に向けてイライラを募らせている。
アジアカップでの4強敗退から、ふつふつと沸き起こっていた指揮官の解任論争は大きな局面を迎えようとしている。
構成●THE DIGEST編集部
【関連記事】「キム・ミンジェの不在で守備陥落」韓国紙が“最終ラインのリーダー”の出場停止を悔やむ「宿題が明確になった」【アジア杯】
2月15日、韓国サッカー協会(KFA)はソウル市内で開かれた技術強化委員会で韓国代表を率いるドイツ人のユルゲン・クリンスマン監督を解雇するよう勧告。今後は同協会のチョン・モンギュ会長の決定に委ねられることになるが、解任は免れない見通しとなった。
韓国代表は先日までカタールで開催されていたアジアカップに出場。キャプテンを務める大黒柱のソン・フンミン(トッテナム)をはじめ、イ・ガンイン(パリ・サンジェルマン)、キム・ミンジェ(バイエルン・ミュンヘン)など欧州トップクラブに所属するスター選手を揃え、64年ぶりのアジア制覇を狙ったが準決勝でヨルダン代表に0-2で敗北。ベスト4で涙をのんだ。
4強で敗退し、クリンスマン監督の采配が疑問視されるなか、韓国国民にさらなる追い打ちをかけるように代表チームの見過ごせない騒動が明るみになった。準決勝前日に主将のソン・フンミンと主軸を担うイ・ガンインを含む若手選手らがトラブルを起こしていたことが複数の海外メディアによって発覚。チームが一枚岩になれていなかった事実が明らかとなり、同監督のマネジメント能力にも疑問が投げかけられ、韓国国内では更迭論が高まっていた。
クリンスマン監督の更迭報道は複数の韓国メディアで一斉に報じられた。韓国のスポーツ新聞『Sports Seoul』の電子版によると、KFAのファンボ・カン技術本部長が「様々な理由により、クリンスマン監督がこれ以上リーダーシップを発揮することは難しいという委員会の判断があり、交代が必要だということで意見が集まった」と声明を発表。クリンスマン氏を韓国代表チームの監督から解雇する動きが避けられなくなった。
また同本部長はドイツ人監督が就任当初から韓国にとどまらず、Kリーグを軽視する姿勢を問題視。「韓国国内への滞在期間が短い勤務態度については、国民を無視するかのような行動であり、あらゆる約束を守らないことで国民の信頼を失い、回復することが難しいという評価もあった」と伝えている。
韓国国内のあらゆるエンタメ・トレンドを発信している『Daum.net』も、クリンスマン監督の更迭報道に即反応。「クリンスマン監督との契約解除の判断は、韓国サッカー協会のチョン・モンギュ会長の最終判断に委ねられている」と報道。「クリンスマン監督に対する韓国国内の厳しい世論が冷めない中、開かれた強化委員会は先日閉幕したアジアカップの成績やパフォーマンスを評価する場だった。しかし、同氏の更迭論は過熱しており、その結果は注視されている」と事態の深刻さを伝えている。
韓国の全国紙『中央日報』によれば、クリンスマン監督と韓国サッカー協会との契約は2026年FIFAワールドカップまでで、契約の詳細は明らかにされていないが、同氏の年俸は29億ウォン(約3億2000万円)と、かなりの高額年俸だと指摘する。それを踏まえたうえで同紙は、「KFAはこの契約期間の残りと、クリンスマンのスタッフ全員の契約をまだ支払わなければならないと予想されている」と記し、クリンスマン監督に向けてイライラを募らせている。
アジアカップでの4強敗退から、ふつふつと沸き起こっていた指揮官の解任論争は大きな局面を迎えようとしている。
構成●THE DIGEST編集部
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