さらに痛烈だったのが、元イタリア代表FWアレッサンドロ・メッリの見解だ。1990年代に旋風を巻き起こしたパルマの国内外のタイトル獲得に貢献し、ペルージャでは中田英寿とも共闘したストライカーは、自身のSNSで今回のパリSG対バイエルンをめぐる熱狂に「逆張り」を宣言し、「VARと、もはや守備も、マークも、中盤のフィルターも存在しないようなプレースタイルのせいで、このサッカーは文字通り、私を気分悪くさせる」と強い言葉で批判した。
彼は、「この手のサッカーを愛しているのは誰か分かるか? テレビ局、実況者、そしてゴールさえ見られれば良く、ゲームを何も分かっていないファンだ。現代サッカーは新しいNBA(アメリカのプロバスケットボールリーグ)になってしまった」とまで述べ、ゴール量産型の娯楽商品としてサッカーが消費されていることに危機感を示した。
しかし、のちにメッリは、自身の発言がイタリア的な退屈な守備サッカーの擁護ではないとも強調。「私は決して、ミラン対ユベントスをパリSG対バイエルンより好むとは言っていない。選ぶなら毎回後者だ」としながらも、「守備の文化が存在しなくなり、ルールやVARがあらゆる場面に影響を与えるこの流れでは、7-5や6-6といったスコアの試合を見るようになる」と警告する。
加えて、「かつては、得点することは難しく、それは勝ち取るものだった。最高の選手でさえ、1ゴールごとに途方もない努力を必要とした。しかし今は、全ての攻撃がゴールに繋がり得るという考えがある」と、サッカーの価値観そのものの変化を問題視している。
一方、イタリアの日刊紙『il Giornale』も、この試合を「サッカーの勝利か、両チーム守備陣のミスの寄せ集めか?」と題し、議論の対象として取り上げた。「9ゴール、正面からぶつかり合う2チーム、過度な戦術主義のない試合。しかし同時に、多くの守備のミスもあった」と整理した同メディアは、「これは本当に完璧な2チームなのか、それとも現代サッカーを娯楽として捉えた産物なのか?」と問いかけた。
そして記事中では、イタリア・サッカーのレジェンドであるアレッサンドロ・デル・ピエロが「完全に正面から戦い、どこでも1対1を受け入れた。ゴールを求めて突撃することの勝利だ」と両チームの姿勢を称賛したこと、それに対してフランスのスポーツ紙『L’EQUIPE』が「ミスに満ちた試合」と見なし、GKや守備陣に低評価を与えたことも紹介している。
ブラジルの総合サイト『Globo』も、この試合を特別なスペクタクルと認めながら、「本物のサッカー」と持ち上げる風潮には距離を置き、「歴史に残るに相応しい対戦」に対して「『別のスポーツのようだ』とか『これこそ本物のサッカーだ』という熱狂には違和感がある」と論じた。
「たとえ魅惑的なショーだったとしても、欧州のスター軍団でさえ、守備が絶対的に脆弱になり得ることは明らかだった」と分析する同メディアは、「この試合は新しい世代のファンを惹きつけ、サッカーへの熱狂を再燃させる力を持つものの、これは『本物のサッカー』ではない。むしろ、『例外』だからこそ、驚きを生む」と結論づけている。
構成●THE DIGEST編集部
【動画】パリSG vs バイエルン、計9得点が生まれたスペクタクルなゴールショー!
彼は、「この手のサッカーを愛しているのは誰か分かるか? テレビ局、実況者、そしてゴールさえ見られれば良く、ゲームを何も分かっていないファンだ。現代サッカーは新しいNBA(アメリカのプロバスケットボールリーグ)になってしまった」とまで述べ、ゴール量産型の娯楽商品としてサッカーが消費されていることに危機感を示した。
しかし、のちにメッリは、自身の発言がイタリア的な退屈な守備サッカーの擁護ではないとも強調。「私は決して、ミラン対ユベントスをパリSG対バイエルンより好むとは言っていない。選ぶなら毎回後者だ」としながらも、「守備の文化が存在しなくなり、ルールやVARがあらゆる場面に影響を与えるこの流れでは、7-5や6-6といったスコアの試合を見るようになる」と警告する。
加えて、「かつては、得点することは難しく、それは勝ち取るものだった。最高の選手でさえ、1ゴールごとに途方もない努力を必要とした。しかし今は、全ての攻撃がゴールに繋がり得るという考えがある」と、サッカーの価値観そのものの変化を問題視している。
一方、イタリアの日刊紙『il Giornale』も、この試合を「サッカーの勝利か、両チーム守備陣のミスの寄せ集めか?」と題し、議論の対象として取り上げた。「9ゴール、正面からぶつかり合う2チーム、過度な戦術主義のない試合。しかし同時に、多くの守備のミスもあった」と整理した同メディアは、「これは本当に完璧な2チームなのか、それとも現代サッカーを娯楽として捉えた産物なのか?」と問いかけた。
そして記事中では、イタリア・サッカーのレジェンドであるアレッサンドロ・デル・ピエロが「完全に正面から戦い、どこでも1対1を受け入れた。ゴールを求めて突撃することの勝利だ」と両チームの姿勢を称賛したこと、それに対してフランスのスポーツ紙『L’EQUIPE』が「ミスに満ちた試合」と見なし、GKや守備陣に低評価を与えたことも紹介している。
ブラジルの総合サイト『Globo』も、この試合を特別なスペクタクルと認めながら、「本物のサッカー」と持ち上げる風潮には距離を置き、「歴史に残るに相応しい対戦」に対して「『別のスポーツのようだ』とか『これこそ本物のサッカーだ』という熱狂には違和感がある」と論じた。
「たとえ魅惑的なショーだったとしても、欧州のスター軍団でさえ、守備が絶対的に脆弱になり得ることは明らかだった」と分析する同メディアは、「この試合は新しい世代のファンを惹きつけ、サッカーへの熱狂を再燃させる力を持つものの、これは『本物のサッカー』ではない。むしろ、『例外』だからこそ、驚きを生む」と結論づけている。
構成●THE DIGEST編集部
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