思い起こせば、シーズンインから公式戦6連敗と苦しんでいた昨季の鹿島を救ったのが、この2人だった。
2020年7月18日、Jリーグ第5節。地元カシマスタジアムに19年シーズンの覇者である横浜を迎えての一戦だった。開始早々の4分に左サイドからエヴェラウドがクロスを送ると、ゴール前で待ち構えていた上田が先制ゴールを決めて見せた。
「ピッチに入る数分前にアヤセに自分がボールを持ったらファーサイドにクロスを送るから、そのボールをねらってほしいと伝えていた」とエヴェラウドが振り返れば、「エヴェからのクロスを信じて走り込んだ。チームにとっても自分にとっても大事なゴールを決めることができた。スタメンのチャンスをもらったので、それを生かしたかった」と上田の顔がほころんだ。
横浜戦では上田が2ゴール、エヴェラウドも1ゴールを挙げ、最終的に4-2のスコアで鹿島が勝ち、公式戦での連敗を6で食い止めた。その後、彼ら2人によるアベックゴールは4試合を数え、すべてに勝利を収めている。
チームの幹となるブラジル人FWと、日本人FWを組み合わせるのは、いわば鹿島の伝統であり、基本戦略だ。たとえばマジーニョと柳沢敦、マルキーニョスと興梠慎三、セルジーニョと鈴木優磨といったコンビがすぐに浮かぶ。
実力あるブラジル人FWのそばでプレーすることで、有形無形の影響を受け、日本人FWが成長していく。エヴェラウドと上田の組み合わせは、まさにそこを期待してのことでもある。
“ストップ・ザ・川崎”の有力候補に挙げられる鹿島。クラブ創設30周年を迎えることもあって、例年以上にタイトル奪還への鼻息が荒い。それを実現するには、やはり最強2トップによる“勝利を呼び込むゴール”が欠かせないだろう。
文●小室功(オフィス・プリマベーラ)
2020年7月18日、Jリーグ第5節。地元カシマスタジアムに19年シーズンの覇者である横浜を迎えての一戦だった。開始早々の4分に左サイドからエヴェラウドがクロスを送ると、ゴール前で待ち構えていた上田が先制ゴールを決めて見せた。
「ピッチに入る数分前にアヤセに自分がボールを持ったらファーサイドにクロスを送るから、そのボールをねらってほしいと伝えていた」とエヴェラウドが振り返れば、「エヴェからのクロスを信じて走り込んだ。チームにとっても自分にとっても大事なゴールを決めることができた。スタメンのチャンスをもらったので、それを生かしたかった」と上田の顔がほころんだ。
横浜戦では上田が2ゴール、エヴェラウドも1ゴールを挙げ、最終的に4-2のスコアで鹿島が勝ち、公式戦での連敗を6で食い止めた。その後、彼ら2人によるアベックゴールは4試合を数え、すべてに勝利を収めている。
チームの幹となるブラジル人FWと、日本人FWを組み合わせるのは、いわば鹿島の伝統であり、基本戦略だ。たとえばマジーニョと柳沢敦、マルキーニョスと興梠慎三、セルジーニョと鈴木優磨といったコンビがすぐに浮かぶ。
実力あるブラジル人FWのそばでプレーすることで、有形無形の影響を受け、日本人FWが成長していく。エヴェラウドと上田の組み合わせは、まさにそこを期待してのことでもある。
“ストップ・ザ・川崎”の有力候補に挙げられる鹿島。クラブ創設30周年を迎えることもあって、例年以上にタイトル奪還への鼻息が荒い。それを実現するには、やはり最強2トップによる“勝利を呼び込むゴール”が欠かせないだろう。
文●小室功(オフィス・プリマベーラ)