もっともシャビの言葉と行動に一貫性がないのは、今回に限ったことではない。退任意向の撤回はその代表例だろう。「バルサの監督でいると、悲惨で不快な気分になり、人々に敬意を払われていないように感じるときが多い」と述べ、今年1月に「今がここを去るベストのタイミングだ」という断定口調で退任を表明したが、その後チームが白星を積み重ねはじめると、「現時点では」というクッションとなる言葉を頭に置くことで、心の揺れを巧妙に表現していた。
ラポルタ会長は指揮官のその一貫性のなさに完全に振り回された格好で、『スポルト』の元編集長、ジョゼップ・マリア・カサノバ氏は、「シャビが今シーズン限りでの退任を表明した時点で、即契約を解除しなかったことが今回の大騒動を招く原因となった」と主張する。
現地報道によると、ラポルタ会長は最終節のセビージャ戦後にシャビと再度話し合い、結論を出すという。しかし「解任」とした場合は、スタッフも含めるとおよそ2000万ユーロ(約34億円)の違約金が発生する。金欠のクラブにとっては言うまでもなく痛い出費だ。
もちろん「辞任」という形になれば、違約金を支払う必要はなくなるが、スペイン国内ではいずれにせよシャビ政権は今シーズン限りで終焉を迎えるという見方が主流となっている。
面白いのは、このニュースを取り扱っている現地メディアの大半が、シャビが口癖にしていた「現時点では」という前置きの言葉を入れて報じている点だ。ゴタゴタ続きのラポルタ・バルサは、取材歴の長い現地の番記者にとっても「予測不能のびっくり箱」のようだという。
文●下村正幸
【動画】ペドリが鮮やかな2ゴールをゲット! 37節ラージョ戦ハイライト
ラポルタ会長は指揮官のその一貫性のなさに完全に振り回された格好で、『スポルト』の元編集長、ジョゼップ・マリア・カサノバ氏は、「シャビが今シーズン限りでの退任を表明した時点で、即契約を解除しなかったことが今回の大騒動を招く原因となった」と主張する。
現地報道によると、ラポルタ会長は最終節のセビージャ戦後にシャビと再度話し合い、結論を出すという。しかし「解任」とした場合は、スタッフも含めるとおよそ2000万ユーロ(約34億円)の違約金が発生する。金欠のクラブにとっては言うまでもなく痛い出費だ。
もちろん「辞任」という形になれば、違約金を支払う必要はなくなるが、スペイン国内ではいずれにせよシャビ政権は今シーズン限りで終焉を迎えるという見方が主流となっている。
面白いのは、このニュースを取り扱っている現地メディアの大半が、シャビが口癖にしていた「現時点では」という前置きの言葉を入れて報じている点だ。ゴタゴタ続きのラポルタ・バルサは、取材歴の長い現地の番記者にとっても「予測不能のびっくり箱」のようだという。
文●下村正幸
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