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海外サッカー

「ワクワクしないわけがない」アルバレスらの加入にアトレティコ・ファンのボルテージが急上昇! 「6月の段階で聞かされてもフィクションとしか思えなかった」

下村正幸

2024.08.14

 しかしそれは、その後に続く怒涛の獲得ラッシュへの号砲に過ぎなかった。

「今夏のクラブの補強の動きを目の当たりにして、ワクワクしないわけがない」と『AS』紙のコラムでパトリシア・カソン記者が喜びを噛み締めていたように、8月3日にアレクサンダー・セルロト(ビジャレアルから)、同12日にフリアン・アルバレス(マンチェスター・シティから)と、立て続けにFW2枚の獲得を発表。ファンのボルテージは一気に上昇した。

「ル・ノルマン、セルロトに加えて、アルバレスもやって来た! そして、まもなくコナー・ギャラガーも加入するかもしれないなんて! 6月の段階でこの顔ぶれがアトレティコに揃うと聞かされても、フィクションとしか思えなかっただろう。それが今現実になっている」とカソン記者は興奮気味に語る。
 
 ファンの間で潮目が変わったのは、やはりアルバレスの加入話が浮上した時だ。もちろん、ル・ノルマンやセルロトもラ・リーガを代表する実力者だが、24歳と若いアルバレスは、新プロジェクトの顔役を担える正真正銘の大物だ。しかも、散々煮え湯を飲まされてきたプレミアリーグの「ビッグ6」の一角を担うマンチェスター・Cから強奪したという事実が、ファンの自尊心をより一層満たしている。

 ギャラガーに関しては一時獲得が伝えられたものの、その後、オペレーション成立の前提として並行して進められていたサム・オモロディオンのチェルシー移籍が暗礁に乗り上げたことで、正式発表が先延ばしになっている。これに関して『AS』紙は、チェルシーが興味を示すジョアン・フェリックスを代役として提示し、改めて交渉していると伝えている。また、アトレティコとしてはCBをもう1枚獲得したい意向で、それもJ・フェリックスのオペレーション次第となりそうだ。

 新規株式発行による7000万ユーロ(約113億4000万円)の増資に加え、クラブワールドカップ2025の出場権を得たことで手に入る5000万ユーロ(約81億円)の収入、マリオ・エルモソ、ステファン・サビッチ、メンフィス・デパイらの契約満了、アルバロ・モラタの放出(→ミラン)によるサラリーキャップスペースの確保などが追い風となり、大型補強を実現させているアトレティコ。彼らが周囲の諦めムードを一変させるだけのテコ入れを敢行しているのは間違いない。熱狂的なファンの期待を背負って、シメオネ・アトレティコ号は14年目のシーズンへ向かう。

文●下村正幸

【動画】アトレティコで写真撮影に臨むアルバレス。背番号は19に決定!
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