しかし実際のところ、教皇は在位中に2度も決勝進出(2014年ブラジル大会、2022年大会)を果たしたアルゼンチンのプレーを目にすることはなかった。2014年大会では全教皇であるドイツ人のベネディクト16世と並んでドイツ対アルゼンチンの一戦を観戦したとの噂も流れたが、これは誤りであり、「1990年にカルメンの聖母に誓いを立ててからは、テレビを見るのを止めている」と、教皇自身が『La Nacion』紙のインタビューで明かしている。
優勝を飾った2022年大会では、決勝が行なわれた時間に「アリタリア航空」のパイロットとその家族と会っており、伝聞で試合経過や結果を知ったという教皇だが、目の肥えたサッカーファンの一面も見せ、「アルゼンチン人は最初に盛り上がるのが好きだが、それを継続する力が足りない」と指摘し、以下のように続けている。
「(アルゼンチン人は)前半に勝って喜んでしまい、もう勝ったつもりになってしまう。試合は最後まで戦わなければならない。準々決勝のオランダ戦も、決勝のフランス戦も、どちらもPK戦までもつれた。我々には、飽きたり疲れたりせずに、一定のペースで進む姿勢が必要だ」
そして、教皇のサッカー絡みの有名なエピソードとして、イタリアの国営放送『RAI』のインタビューで、アルゼンチンの不世出の2人の天才であるメッシとディエゴ・マラドーナのどちらが優れているかを訊かれて、明言を避けるとともに、別の選手の名前を挙げたことも忘れることはできない。
「(選択肢に)もうひとり加えるとしたら、ペレだ。この3人は、私が最もそのプレーを目で追ってきた選手たちである。マラドーナは偉大な選手だったが、人としては失敗もした。彼は称賛されすぎて、助けてもらえなかった。教皇に就任して最初の年に、彼は私を訪ねてくれたが、その後、悲しい最期を迎えた。おかしなことに、スポーツ選手には不幸な終わりを迎える者が少なくない。ボクシング界でも多く、興味深い」
「メッシは非常に礼儀正しく、紳士である。しかし私にとって、この3人の中で真の紳士だと思うのはペレだ。彼は心の大きな男だった。彼とはかつて、ブエノスアイレス行きの飛行機の中で会って、話をしたが、人間味溢れる人物だった。もちろん、彼だけでなく、この3人は皆、偉大な存在である」
構成●THE DIGEST編集部
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「(アルゼンチン人は)前半に勝って喜んでしまい、もう勝ったつもりになってしまう。試合は最後まで戦わなければならない。準々決勝のオランダ戦も、決勝のフランス戦も、どちらもPK戦までもつれた。我々には、飽きたり疲れたりせずに、一定のペースで進む姿勢が必要だ」
そして、教皇のサッカー絡みの有名なエピソードとして、イタリアの国営放送『RAI』のインタビューで、アルゼンチンの不世出の2人の天才であるメッシとディエゴ・マラドーナのどちらが優れているかを訊かれて、明言を避けるとともに、別の選手の名前を挙げたことも忘れることはできない。
「(選択肢に)もうひとり加えるとしたら、ペレだ。この3人は、私が最もそのプレーを目で追ってきた選手たちである。マラドーナは偉大な選手だったが、人としては失敗もした。彼は称賛されすぎて、助けてもらえなかった。教皇に就任して最初の年に、彼は私を訪ねてくれたが、その後、悲しい最期を迎えた。おかしなことに、スポーツ選手には不幸な終わりを迎える者が少なくない。ボクシング界でも多く、興味深い」
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