現在開催中のテニス四大大会「全米オープン」は大会6日目の現地8月29日に男子シングルス3回戦を実施。第6シードのベン・シェルトン(アメリカ/22歳/世界ランキング6位)とノーシードで元17位のアドリアン・マナリノ(フランス/37歳/同77位)が対戦したが、シェルトンが第4セット終了直後に左肩の負傷により途中棄権し、同大会2年ぶり2度目のベスト16進出を逃した。
先日の「ナショナルバンク・オープン」(カナダ・トロント)で四大大会に次ぐマスターズ1000初優勝を飾り、現在キャリアハイの6位につけているシェルトン。満を持して臨んだ全米オープンでも1回戦で予選勝者のイグナシオ・ブセ(ペルー/同135位)に6-3、6-2、6-4で、2回戦でも元10位の実力者パブロ・カレノブスタ(スペイン/同137位)に6-4、6-2、6-4で快勝し、3回戦へ駒を進めていた。
しかし迎えたマナリノとの3回戦で22歳を悲劇が襲う。第3セット終了時点で6-3、3-6、6-4とリードして勝利に王手を懸けたシェルトンだったが、第4セットを4-6で落として2セットオールとされると、ファイナルセット開始直前に左肩の強い痛みを訴えて無念のリタイアを申し出た。
失意のシェルトンは試合後のメディア対応で同箇所の状態について「第4セットの序盤に肩の異変を感じ始めた」と前置きし、棄権はやむを得ない判断だったと明かした。
「通常なら僕は体調を崩そうがケガをしようがどんな状況でもプレーを続けて何とかしようとするが、今回は今までに感じたことのない痛みだったし、プレーを続けていたらどうなるかわからなかった。本当に厳しい状態だった」
ただ試合前は肩の違和感は全くなく、「どのタイミングで痛めたのかもわからなかった」とシェルトン。試合中に何度もトレーナーの治療を受けたことについては「痛みに耐えながら何とか戦い続ける方法を見出そうとした。他のことは頭になかった」と振り返っている。
一方で自身のパフォーマンスには大方満足していると、シェルトンは今夏の北米ハードコートシリーズを総括する。最後には感謝の言葉を交え、次のように締めくくった。
「すごくいいプレーができていたし、調子も良くて自信もあっただけに、こういう結果になってしまったのはつらい。それでも今年の夏は素晴らしい成績を残せたし、感謝すべきこともたくさんある。だからここで『本当に不運だった』とか感じる必要はないと思う。この短い期間に成し遂げられたことや経験できたこと、そして僕の周りにいる人たちの支えなどを考えれば、僕は本当に恵まれていると思う」
昨年の全米オープンではベスト4に進出していたシェルトン。人一倍思い入れの強い自国の最高峰の舞台で、今年は何ともつらい結末となってしまったが、とにかく今回の肩のケガが深刻でないことを願いたい。
文●中村光佑
【画像】シェルトンほか、2025全米オープンを戦う男子トップ選手たちの厳選フォト
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しかし迎えたマナリノとの3回戦で22歳を悲劇が襲う。第3セット終了時点で6-3、3-6、6-4とリードして勝利に王手を懸けたシェルトンだったが、第4セットを4-6で落として2セットオールとされると、ファイナルセット開始直前に左肩の強い痛みを訴えて無念のリタイアを申し出た。
失意のシェルトンは試合後のメディア対応で同箇所の状態について「第4セットの序盤に肩の異変を感じ始めた」と前置きし、棄権はやむを得ない判断だったと明かした。
「通常なら僕は体調を崩そうがケガをしようがどんな状況でもプレーを続けて何とかしようとするが、今回は今までに感じたことのない痛みだったし、プレーを続けていたらどうなるかわからなかった。本当に厳しい状態だった」
ただ試合前は肩の違和感は全くなく、「どのタイミングで痛めたのかもわからなかった」とシェルトン。試合中に何度もトレーナーの治療を受けたことについては「痛みに耐えながら何とか戦い続ける方法を見出そうとした。他のことは頭になかった」と振り返っている。
一方で自身のパフォーマンスには大方満足していると、シェルトンは今夏の北米ハードコートシリーズを総括する。最後には感謝の言葉を交え、次のように締めくくった。
「すごくいいプレーができていたし、調子も良くて自信もあっただけに、こういう結果になってしまったのはつらい。それでも今年の夏は素晴らしい成績を残せたし、感謝すべきこともたくさんある。だからここで『本当に不運だった』とか感じる必要はないと思う。この短い期間に成し遂げられたことや経験できたこと、そして僕の周りにいる人たちの支えなどを考えれば、僕は本当に恵まれていると思う」
昨年の全米オープンではベスト4に進出していたシェルトン。人一倍思い入れの強い自国の最高峰の舞台で、今年は何ともつらい結末となってしまったが、とにかく今回の肩のケガが深刻でないことを願いたい。
文●中村光佑
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