現在開催中の男子テニスシーズン最終戦「Nitto ATPファイナルズ」(11月9日~16日/イタリア・トリノ/室内ハードコート/FIN)に出場している世界ランキング5位のベン・シェルトン(アメリカ)が、大会中のインタビューで今季を振り返っている。
2025年は23歳のシェルトンにとって飛躍の年となった。「ナショナルバンク・オープン」(カナダ・トロント/ハード)で殊勲のマスターズ1000初優勝を達成。最高峰の四大大会でも全豪オープンでベスト4、ウインブルドンでベスト8進出を果たした。
しかし9月の全米オープン(四大大会)では左肩を負傷。「人生最悪の痛み」を克服して10月には実戦に復帰したが、上海(ATP1000)では初戦(2回戦)敗退、バーゼル(ATP500)では2回戦敗退、パリ(ATP1000)では準々決勝敗退と思うような結果を残せなかった。
それでも今週初めに更新された世界ランキングではキャリアハイの5位を記録。年間成績の上位8名だけが出場できる最終戦への初切符をつかみ、アメリカ人選手として04年のアンディ・ロディック(元1位)以来最年少でのファイナルズ出場を果たした。今季の自身のパフォーマンスについて、23歳は次のように手応えを語る。
「10点満点で評価するなら、まあ8点くらいかな。昨年から大きく成長できたとは思う。全米オープン以降のパフォーマンスには満足していないけど、シーズン序盤の4分の3くらいはすごく良いリズムだった。
自分は試合を多くこなすことでリズムに乗れるタイプ。夏の時点では、どんなプレーをすべきか、どういうショットを打つべきか、非常に明確に理解できていたし、自分のプレースタイルや勝ち方、勝つための方程式も把握できていた」
だが今は「それらを少し見失っていて、挽回の糸口を探している感じ」と模索が続いている様子だ。その証拠に現在出場中のファイナルズでは、ラウンドロビン(総当たり戦の予選/以下RR)のビヨン・ボルグ・グループ初戦でアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ/現3位)に3-6、6-7(6)で敗れ、現地12日昼に行なわれた第2戦でもフェリックス・オジェ-アリアシム(カナダ/同8位)に6-4、6-7(7)、5-7と2時間25分の熱戦の末に逆転負けし、予選リーグ2連敗となった。
オジェ-アリアシム戦後、シェルトンはこうコメントした。「今週のファイナルズで特に苦しんでいるのはフォアハンド。普段なら頼りになるはずのショットなのに、サービスからの3球目のショットなどが少しずつ狂っていて、すごくもどかしい。シーズン終盤で“こんなはずじゃない”という違和感が出てしまっている。片やここで対戦した選手たちはみんな調子が良くて、素晴らしいテニスをしていた」
RR第3戦では、23年の上海マスターズでの初対戦時に勝利して以降7連敗中のヤニック・シナー(イタリア/同2位)との対決を迎えるシェルトン。準決勝進出は厳しい状況だが、次戦では天敵を相手に、少しでも来季へ弾みをつけるようなプレーを見せたいところだ。
文●中村光佑
【動画】「Nitto ATPファイナルズ」4日目のハイライト!シェルトンVSオジェ-アリアシムは4:21~
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2025年は23歳のシェルトンにとって飛躍の年となった。「ナショナルバンク・オープン」(カナダ・トロント/ハード)で殊勲のマスターズ1000初優勝を達成。最高峰の四大大会でも全豪オープンでベスト4、ウインブルドンでベスト8進出を果たした。
しかし9月の全米オープン(四大大会)では左肩を負傷。「人生最悪の痛み」を克服して10月には実戦に復帰したが、上海(ATP1000)では初戦(2回戦)敗退、バーゼル(ATP500)では2回戦敗退、パリ(ATP1000)では準々決勝敗退と思うような結果を残せなかった。
それでも今週初めに更新された世界ランキングではキャリアハイの5位を記録。年間成績の上位8名だけが出場できる最終戦への初切符をつかみ、アメリカ人選手として04年のアンディ・ロディック(元1位)以来最年少でのファイナルズ出場を果たした。今季の自身のパフォーマンスについて、23歳は次のように手応えを語る。
「10点満点で評価するなら、まあ8点くらいかな。昨年から大きく成長できたとは思う。全米オープン以降のパフォーマンスには満足していないけど、シーズン序盤の4分の3くらいはすごく良いリズムだった。
自分は試合を多くこなすことでリズムに乗れるタイプ。夏の時点では、どんなプレーをすべきか、どういうショットを打つべきか、非常に明確に理解できていたし、自分のプレースタイルや勝ち方、勝つための方程式も把握できていた」
だが今は「それらを少し見失っていて、挽回の糸口を探している感じ」と模索が続いている様子だ。その証拠に現在出場中のファイナルズでは、ラウンドロビン(総当たり戦の予選/以下RR)のビヨン・ボルグ・グループ初戦でアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ/現3位)に3-6、6-7(6)で敗れ、現地12日昼に行なわれた第2戦でもフェリックス・オジェ-アリアシム(カナダ/同8位)に6-4、6-7(7)、5-7と2時間25分の熱戦の末に逆転負けし、予選リーグ2連敗となった。
オジェ-アリアシム戦後、シェルトンはこうコメントした。「今週のファイナルズで特に苦しんでいるのはフォアハンド。普段なら頼りになるはずのショットなのに、サービスからの3球目のショットなどが少しずつ狂っていて、すごくもどかしい。シーズン終盤で“こんなはずじゃない”という違和感が出てしまっている。片やここで対戦した選手たちはみんな調子が良くて、素晴らしいテニスをしていた」
RR第3戦では、23年の上海マスターズでの初対戦時に勝利して以降7連敗中のヤニック・シナー(イタリア/同2位)との対決を迎えるシェルトン。準決勝進出は厳しい状況だが、次戦では天敵を相手に、少しでも来季へ弾みをつけるようなプレーを見せたいところだ。
文●中村光佑
【動画】「Nitto ATPファイナルズ」4日目のハイライト!シェルトンVSオジェ-アリアシムは4:21~
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