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海外テニス

【プロの観戦眼42】フォンセカの“超高速”フォアハンドを生み出すカギは、後ろ足の蹴り出しとスイングスピード!~近藤大生<SMASH>

前道右京(スマッシュ編集部)

2026.03.07

フォンセカは、後ろ足に体重を乗せてしっかりためを作り(2コマ目)、そのエネルギーをスイングの際に地面を蹴り上げる形で解放し、インパクトに最大限伝えている(5コマ目)。右下は近藤大生氏。写真:真野博正、滝川敏之

フォンセカは、後ろ足に体重を乗せてしっかりためを作り(2コマ目)、そのエネルギーをスイングの際に地面を蹴り上げる形で解放し、インパクトに最大限伝えている(5コマ目)。右下は近藤大生氏。写真:真野博正、滝川敏之

 このシリーズでは、多くのテニスの試合を見ているプロや解説者に、「この選手のここがスゴイ!」という着眼点を教えてもらう。試合観戦をより楽しむためのヒントにしてほしい。

 第42回は元デ杯代表で、ナショナルコーチの近藤大生氏が注目株のフォンセカを推す。

 ブラジルの19歳フォンセカは、昨年2月の「アルゼンチン・オープン」でツアー初優勝。9月には「レーバー・カップ」にも参戦するなど、全世界が注目する期待の星だ。

「彼は何といってもフォアハンドがすごい。スピードが異常に速いし、構えられた時の破壊力は圧倒的です」

 近藤氏は「アルカラスが出てきた時と同じくらいの注目株」と位置づけ、「2年後にはトップ5に食い込んでいてもおかしくない」と高く期待を寄せる。

 世界にその存在を強く印象づけたのが、昨年の全豪オープン1回戦だった。テニス界屈指のハードヒッター、ルブレフを相手に強打で真っ向勝負を挑み、見事ストレート勝利を収めたのだ。

「あの試合は驚きました。以前はルブレフのフォアを見て『打ちすぎではないか』と思っていたのですが、それが普通に見えるほどでした。スピードの基準が上がってきたテニス界のなかでも、フォンセカは特に速いと感じます」
 
 次世代を象徴する選手だが、その凄みは生まれ持った才能だけではない。近藤氏は、身体の使い方に工夫があると指摘する。

「テイクバックで後ろ足にしっかりためを作り、スイング時に地面を蹴ってパワーを生み出しています。さらに身体の軸をぶらさずに保つことで、スイングスピードを最大限に生かせている。こうしたフォームが、破壊的なフォアにつながっているのです」

 この足の使い方は、一般プレーヤーにとっても参考になると言う。

「まずは後ろ足をしっかり蹴り出すこと。それだけでパワーが増し、鋭いボールが打てるはずです」

 世界を驚かせる“異次元フォア”。新星フォンセカのプレーは、今後のツアーを追ううえで見逃せない存在だ。

◆Joao Fonseca/ジョアオ・フォンセカ(ブラジル)
2006年8月21日生まれ。身長188cm、体重81kg、右利き、両手BH。2023年にプロ転向し、翌24年には「Next Gen ATPファイナルズ」を制覇。25年2月の「アルゼンチン・オープン」(ATP250)では18歳にしてツアー初優勝を果たした。自己最高ランキングは同年11月に記録した24位。持ち味は破壊力抜群のフォアハンド。

取材・文●前道右京(スマッシュ編集部)
※『スマッシュ』2025年12月号を再編集

【連続写真】ためをしっかり作って強打したフォンセカのフォアハンド「30コマの超連続写真」

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