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海外テニス

「自分を誇りに思う」敗れたジョコビッチが前を向く理由。38歳がコートで見せた名手の戦いぶり<SMASH>

中村光佑

2026.03.13

約2時間半にわたる激闘(写真)の末に逆転負けを喫した38歳のジョコビッチだったが、前回大会覇者ドレイパーを相手にハイレベルな試合ができたことには満足しているようだ。(C)Getty Images

約2時間半にわたる激闘(写真)の末に逆転負けを喫した38歳のジョコビッチだったが、前回大会覇者ドレイパーを相手にハイレベルな試合ができたことには満足しているようだ。(C)Getty Images

 男子テニス元世界ランキング1位の38歳ノバク・ジョコビッチ(セルビア/現3位)が、現在開催中のツアー大会「BNPパリバ・オープン」(3月4日~15日/アメリカ・インディアンウェルズ/ハードコート/ATP1000)のシングルス4回戦で前回覇者の24歳ジャック・ドレイパー(イギリス/同14位)と対戦。6-4、4-6、6-7 (5)で惜敗し、10年ぶり10度目のベスト8進出はならなかった。

 2時間37分にも及んだ激闘。第1セットを先取しながらの逆転負けとなり、ジョコビッチにとっては「苦い気持ち」が残る結果となってしまった。それでも試合後のメディア対応ではさほど悲観する様子はなかった。

「結果は少々残念だが、自分自身を誇りに思う。コート上で全力を尽くして戦ったことは間違いないし、最後まで諦めずに戦えた。今大会はそれを自分のハイライトとして持ち帰りたい。シンプルに素晴らしいプレーをした選手に負けた。全体的には本当に拮抗した試合だった」

 その言葉通り見せ場は十分に作った。中でも第3セット第1ゲームではジョコビッチはドレイパーの精度の高いドロップショットとロブに何度も食らいつき、26本もの激しいラリー戦の末にポイントを奪取。ラリー後、38歳は息を切らしながら仰向けに倒れ、しばらく立ち上がれないほどだった。

 しかし皮肉にもこのポイントを取り切ったことで「完全にスタミナが切れた」とジョコビッチは振り返る。セット終盤は「少し持ち直し」、4-5と1ブレークダウンで迎えたドレイパーのサービング・フォー・ザ・マッチでは起死回生のブレークバックに成功したが、その後のタイブレークを落として力尽きた。
 
「相手のプレーも少し乱れたし、観客の応援もあって『もしかしたらこのセットは取れるかもしれない』と思った。だが最終局面で僕のちょっとしたミスが不運な形で出てしまった。本当にほとんど差はなかった」

 左腕の負傷から復帰してまだ2大会目で質の高いプレーを見せているドレイパーには、四大大会24勝を誇るジョコビッチも脱帽しきりだった。

「彼のプレーレベルは復帰戦のドバイ(ATP500)も含め、負傷前と大きくは変わっていないと思う。この大会は昨年優勝していることもあって、彼のプレースタイルに合っているのだろう。今日も本当に素晴らしいプレーをしていた。自信に満ちていて、状態が本当に良いのだと思う。彼には残りの試合も頑張ってほしい」

 とはいえ今大会はジョコビッチにとって、準優勝した先の全豪オープン(四大大会)以来約1カ月ぶりの実戦だった。試合勘の欠如が心配されていた中でのベスト16進出は、十分に称賛に値する結果と言える。次戦の「マイアミ・オープン」(3月17日~29日/アメリカ・マイアミ/ハード/ATP1000)での上位進出にも期待がかかる。

文●中村光佑

【動画】ジョコビッチが「全力を尽くして戦った」振り返るBNPパリバ・オープン4回戦ハイライト

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