昨年10月に開催された男子テニスツアー「BNPパリバ・ノルディック・オープン」(スウェーデン・ストックホルム/室内ハードコート/ATP250)で左足のアキレス腱を断裂した元世界ランキング4位の23歳ホルガー・ルネ(デンマーク/現39位)にとって、この半年間は先の見えない闘いの日々だった。
それでも若さが幸いしてか回復はすこぶる早く、現時点では約2週間後に開幕する「ビットパンダ・ハンブルク・オープン」(5月17日~23日/ドイツ・ハンブルク/クレーコート/ATP500)で復帰予定。同大会を問題なく戦い抜くことができれば、今季2つ目の四大大会「全仏オープン」(5月24日~6月7日/フランス・パリ/クレー)の出場も現実味を帯びてくるだろう。
待望のカムバックを前に、ルネはインドの英字日刊紙『The Free Press Journal』のインタビューに答え、プロテニスプレーヤーとしてのキャリアを歩む上で大切にしている信念を明かした。まだ20代前半にしてツアー5勝を誇る彼は「個人的な成功」のみならず、自身の活躍が母国デンマークのテニス人気拡大につながったことにも誇りを抱いている。
「デンマークでは、サッカーやハンドボールに比べて男子テニスの人気が落ちていたから、まずはそれを活性化させたいと思っていた。今ではテニスへの関心を高めることについては達成できたと思う。以前にも増して多くの子どもたちがテニスをプレーしており、それは素晴らしいこと。デンマークには最高のファンもいる。彼らがテニスを観てくれていることがうれしい」
続けて“個性の大切さ”を強調しつつ、今後の目標を次のように語る。
「自分のプレーで人々に素晴らしい体験を届けたい。うまく説明するのは難しいが、理想は観客全員が僕と同じ感情を味わいながら、一緒にこの冒険を経験しているように感じてもらうこと。それは、ますますデータ化していく世界に、本物の人間的な喜びをもたらすようなものだ。唯一無二なのは個性であり、我々選手たちがコートにもたらすもの、そして観客と分かち合う感情の大きさも同じだと思っている」
「史上初めて全てのグランドスラム(四大大会)を制したデンマーク人として記憶されたい、それが自分の目標の1つだ。人々を一つにするのは、浴室にカメラを置きっぱなしにすることではなく、コート上でもっと自分自身をさらけ出すことだと思う」
インタビューの最後にルネは、キャリア初期に見せたコート上での癇癪によって“悪童”のレッテルを貼られたことについて質問を受け、その見方にこう反論した。
「人々が、僕がどれだけ落ち着いた人間なのかを知ってびっくりする様子によく驚かされる。どうやら僕は常に全力で何かをしていると思われているみたいだ。確かに試合や練習では全力を尽くしているが、コート外での僕はとても穏やかで冷静な人間なんだ」
激情家のイメージとは裏腹に、知性と精神的な成熟を感じさせた23歳。長い離脱期間を経た俊才が、再び世界の舞台へ戻ってくる。
文●中村光佑
【動画】昨年10月のストックホルムで、ルネがアキレス腱を断裂した場面
【関連記事】アキレス腱断裂でツアー離脱中のルネ。リハビリ順調も復帰時期は「しっかり準備が整ってから」と明言避ける<SMASH>
【関連記事】「本当につらい」ルネがアキレス腱断裂を報告。近日中に手術へ「再びコートに立つまで時間がかかりそう」<SMASH>
それでも若さが幸いしてか回復はすこぶる早く、現時点では約2週間後に開幕する「ビットパンダ・ハンブルク・オープン」(5月17日~23日/ドイツ・ハンブルク/クレーコート/ATP500)で復帰予定。同大会を問題なく戦い抜くことができれば、今季2つ目の四大大会「全仏オープン」(5月24日~6月7日/フランス・パリ/クレー)の出場も現実味を帯びてくるだろう。
待望のカムバックを前に、ルネはインドの英字日刊紙『The Free Press Journal』のインタビューに答え、プロテニスプレーヤーとしてのキャリアを歩む上で大切にしている信念を明かした。まだ20代前半にしてツアー5勝を誇る彼は「個人的な成功」のみならず、自身の活躍が母国デンマークのテニス人気拡大につながったことにも誇りを抱いている。
「デンマークでは、サッカーやハンドボールに比べて男子テニスの人気が落ちていたから、まずはそれを活性化させたいと思っていた。今ではテニスへの関心を高めることについては達成できたと思う。以前にも増して多くの子どもたちがテニスをプレーしており、それは素晴らしいこと。デンマークには最高のファンもいる。彼らがテニスを観てくれていることがうれしい」
続けて“個性の大切さ”を強調しつつ、今後の目標を次のように語る。
「自分のプレーで人々に素晴らしい体験を届けたい。うまく説明するのは難しいが、理想は観客全員が僕と同じ感情を味わいながら、一緒にこの冒険を経験しているように感じてもらうこと。それは、ますますデータ化していく世界に、本物の人間的な喜びをもたらすようなものだ。唯一無二なのは個性であり、我々選手たちがコートにもたらすもの、そして観客と分かち合う感情の大きさも同じだと思っている」
「史上初めて全てのグランドスラム(四大大会)を制したデンマーク人として記憶されたい、それが自分の目標の1つだ。人々を一つにするのは、浴室にカメラを置きっぱなしにすることではなく、コート上でもっと自分自身をさらけ出すことだと思う」
インタビューの最後にルネは、キャリア初期に見せたコート上での癇癪によって“悪童”のレッテルを貼られたことについて質問を受け、その見方にこう反論した。
「人々が、僕がどれだけ落ち着いた人間なのかを知ってびっくりする様子によく驚かされる。どうやら僕は常に全力で何かをしていると思われているみたいだ。確かに試合や練習では全力を尽くしているが、コート外での僕はとても穏やかで冷静な人間なんだ」
激情家のイメージとは裏腹に、知性と精神的な成熟を感じさせた23歳。長い離脱期間を経た俊才が、再び世界の舞台へ戻ってくる。
文●中村光佑
【動画】昨年10月のストックホルムで、ルネがアキレス腱を断裂した場面
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