プロテニス選手は、高度なショットをいとも簡単に叩き込む。なぜあんなボールが打てるのか? その秘訣をプロ本人に明かしてもらうシリーズ。今回は長身を生かしたオールラウンドな攻撃が武器の吉岡希紗選手の2回目。振らずに押し出す感覚で打つフォアボレーについて教えてくれた。
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後ろにいても、チャンスがあったら前へという意識は常に持っています。チャンスボールが来てからではなく、ストロークで追い込めたと思ったらすぐにボレーに行く。すると相手は「出られた、どうしよう」と考える事柄が1つ多くなり、プレッシャーがかかるでしょう。だから私はあまりいいアプローチでなくても前に出るのは有効だと思っています。
コーチにも、10本出て7本ミスしても、3本決まれば前に出た意味はあると言われています。試合の後半になって、ネットでやられたという印象を相手に与えられるので、ミスしてもやめないことが大事ですね。
この写真は、後ろで打ち終わって戻る途中、前に行けると判断し(写真1コマ目)、ネットに詰めたシーンです。判断はとにかく早くすること。遅れると後ろでボレーすることになり、相手にプレッシャーがかかりません。少しでも前に出て“自分を大きく見せる”ことがカギです。
これはサービスライン内でボレーできており(7コマ目)、ベースライン後方から出ていったにしては十分前なので、素早い判断ができたと思います。普通にアプローチした場合は、もっと前に詰めて打ちたいですね。
フォアボレーの技術的なポイントとしては、まず左足(後ろ足)を決めると同時に構えを完了していることです。ボレーの準備は、左足でボールに入り身体を回すだけ(5コマ目)。ラケットはただ置いておくという感覚です。振り出す時に反動でヘッドが少し遅れますが(6コマ目)、意識して後ろに引くことはありません。
そしてボールが来たら、右足(前足)を出しながら顔よりも前で捉えます(7コマ目)。顔より後ろだと球威に負けやすく、いいボールは打てません。
タイミングは、右足を踏み出している途中にインパクトします。そうすると身体が前に行きながらボールを押せるので、体重移動で力を加えられます。ボールに体重を乗せながら、当たる瞬間にキュッとグリップを握るだけ。打つ前も後も力は入れません。
私はボレーで腕を振る意識はないですね。振ると面がブレて、ミスにつながります。「後ろから前」に振らず、「前から前」に押し出す感覚です(7~9コマ目)。ストロークはムチのようにヘッドを回しますが、ボレーはグリップから出していって、そのまま押し出すイメージですね。
【プロフィール】吉岡希紗/よしおかきさ
2000年9月2日、静岡県生まれ。171cm、左利き。早稲田大学出身。在学時にインカレ、ITFツアーのダブルスで優勝し、23年春に卒業とともにプロ転向。ネットも絡めたオールラウンドなテニスを武器にITFのダブルスで9勝を挙げ、今年はシングルスでもニュージーランドW35で初タイトルを獲得。日本ランク単30位台、複20位台と二刀流で活躍中。こみぞ眼科所属。
構成●スマッシュ編集部
※『スマッシュ』2025年3月号より再編集
【連続写真】吉岡希紗の振らずに押し出す感覚のフォアボレー『30コマの超分解写真』
【関連記事】サウスポーの吉岡希紗がスライスサービスのコツを伝授。打点は変えずに、ボールのどこを捉えるかを変える【プロが明かすテニス上達法】<SMASH>
【関連記事】全日本王者・田口涼太郎がサービスリターンを指導。相手から時間を奪うには、前に入って身体で押せ!
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後ろにいても、チャンスがあったら前へという意識は常に持っています。チャンスボールが来てからではなく、ストロークで追い込めたと思ったらすぐにボレーに行く。すると相手は「出られた、どうしよう」と考える事柄が1つ多くなり、プレッシャーがかかるでしょう。だから私はあまりいいアプローチでなくても前に出るのは有効だと思っています。
コーチにも、10本出て7本ミスしても、3本決まれば前に出た意味はあると言われています。試合の後半になって、ネットでやられたという印象を相手に与えられるので、ミスしてもやめないことが大事ですね。
この写真は、後ろで打ち終わって戻る途中、前に行けると判断し(写真1コマ目)、ネットに詰めたシーンです。判断はとにかく早くすること。遅れると後ろでボレーすることになり、相手にプレッシャーがかかりません。少しでも前に出て“自分を大きく見せる”ことがカギです。
これはサービスライン内でボレーできており(7コマ目)、ベースライン後方から出ていったにしては十分前なので、素早い判断ができたと思います。普通にアプローチした場合は、もっと前に詰めて打ちたいですね。
フォアボレーの技術的なポイントとしては、まず左足(後ろ足)を決めると同時に構えを完了していることです。ボレーの準備は、左足でボールに入り身体を回すだけ(5コマ目)。ラケットはただ置いておくという感覚です。振り出す時に反動でヘッドが少し遅れますが(6コマ目)、意識して後ろに引くことはありません。
そしてボールが来たら、右足(前足)を出しながら顔よりも前で捉えます(7コマ目)。顔より後ろだと球威に負けやすく、いいボールは打てません。
タイミングは、右足を踏み出している途中にインパクトします。そうすると身体が前に行きながらボールを押せるので、体重移動で力を加えられます。ボールに体重を乗せながら、当たる瞬間にキュッとグリップを握るだけ。打つ前も後も力は入れません。
私はボレーで腕を振る意識はないですね。振ると面がブレて、ミスにつながります。「後ろから前」に振らず、「前から前」に押し出す感覚です(7~9コマ目)。ストロークはムチのようにヘッドを回しますが、ボレーはグリップから出していって、そのまま押し出すイメージですね。
【プロフィール】吉岡希紗/よしおかきさ
2000年9月2日、静岡県生まれ。171cm、左利き。早稲田大学出身。在学時にインカレ、ITFツアーのダブルスで優勝し、23年春に卒業とともにプロ転向。ネットも絡めたオールラウンドなテニスを武器にITFのダブルスで9勝を挙げ、今年はシングルスでもニュージーランドW35で初タイトルを獲得。日本ランク単30位台、複20位台と二刀流で活躍中。こみぞ眼科所属。
構成●スマッシュ編集部
※『スマッシュ』2025年3月号より再編集
【連続写真】吉岡希紗の振らずに押し出す感覚のフォアボレー『30コマの超分解写真』
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