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39歳の誕生日を迎えたフェデラー。テニス界の“生ける伝説“の凄さを、あなたはどこまで知ってる?

中村光佑

2020.08.09

その偉大な記録の数々から、”生ける伝説”とも称されるフェデラー。(C)GettyImages

 歴代最多となるグランドスラム20勝を誇るテニス界のレジェンド、ロジャー・フェデラー(スイス)が、8日に39歳の誕生日を迎えた。2度の右ヒザの手術を経て、リハビリに励む中での誕生日となったが、SNS上では多くのテニスファンから祝福の声が上がっている。

 誕生日企画として、スペインメディア『マルカ』はこれまでに残したフェデラーの記録をまとめている。世界100位以内に史上最も長くランクし続けており、世界1位の通算在位期間も310週でトップ。通算獲得タイトル数は100を超えるが、これは元トップ選手のジミー・コナーズ氏(アメリカ)に次いで歴代2位の記録であり、最多マッチ勝利数でもコナーズ氏の1274勝まで残り33勝と迫っている。

 フェデラーの驚異的な記録はそれだけではない。2003年のウィーン大会から05年のバンコク大会に至るまで、決勝で24連勝という抜群の勝負強さを見せ、18年にはATPツアー最高齢での世界1位を記録。さらに、04年のウインブルドンから10年の全豪オープンまで、グランドスラムで23回連続の準決勝進出を果たしている。

 すべてのサーフェスで偉大な功績を残しているフェデラーだが、特筆すべきはやはり芝コートでの成績だろう。ウインブルドンを含め、芝コートでの通算タイトル数は19。第2位の記録を持つピート・サンプラスは10のため、フェデラーがいかに芝コートで強さを発揮しているのかがよくわかる。
 
 現状、芝コートでのあらゆる記録において、フェデラーを凌ぐプレーヤーは存在していない。さらに、アメリカの経済誌『フォーブス』が発表した、昨年6月からの1年間で『最も稼いだスポーツ選手』の順位でも、首位常連のリオネル・メッシやクリスティアーノ・ロナウドらを抜いてトップに立った。

 40歳を目前にしても、いまだ世界のトップで輝き続けるフェデラー。そんな彼が明かした大きな目標の一つが、聖地ウインブルドンで21個目のグランドスラムタイトルを獲得することだという。さらに、21年開催予定の東京オリンピックや、レーバー・カップにも出場の意向を示している。

 現役生活の残り時間はそう長くはないだろうが、いつかその日が来るまで、可能な限り彼が活躍する姿を見ていたいものだ。

文●中村光佑

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