海外テニス

全米出場辞退の選手が増える中、セレナはグランドスラム最多優勝の記録に向けて意欲!【海外テニス】

中村光佑

2020.08.11

2017年全豪オープン優勝後、グランドスラム決勝で4度敗北を喫しているセレナ。昨年の全米オープンも準優勝だった。写真:山崎賢人(THE DIGEST写真部)

 四大大会優勝23回を誇る世界9位のセレナ・ウィリアムズ(アメリカ)が、全米オープン・全仏オープンの出場へ意欲を示していることを「BBC」が報じている。

 世界1位のアシュリー・バーティー(オーストラリア)や5位のエリナ・スビトリーナ(ウクライナ)に加えて、優勝経験者のスベトラーナ・クズネツォワ(ロシア)も全米オープンの出場辞退を表明した。そんな中、セレナは四大大会最多優勝回数の達成へ向けて練習を積んでいるという。新型コロナウイルス感染の不安はあるものの、全米では6回の優勝経験があるだけに、相性の良いコートで結果を残したいところだ。

 セレナは8月10日からアメリカのレキシントンで開催している「トップシード・オープン」にも第1シードで出場しており、「私は、(大会が開催された時のために)いつでも100%の準備をしているわ」と試合に向けて前向きな姿勢だ。

 すでに38歳となり、キャリアの終盤に差し掛かっているセレナ。実は2011年に肺塞栓を発症し、2017年の第一子出産後には血栓ができて手術で一命を取り留めている。肺の状態に関しては依然として不安を覚えているようだ。
 
「今は(肺塞栓の影響で)肺の調子が万全ではないから、正直何が起こるかはわからない。でも今は肺を調べたくないのよ」とコメント。続けて、「私はコロナ禍で、ある意味隠遁者(いんとんしゃ)のような生活を送っていたの。外に出る時も50枚ほどのマスクを持ち歩いているし、コロナ感染にはこれでもかというほど注意を払っているのよ。私の周りの人たちも、感染から身を守ることに一生懸命よ」と、出場の意欲は見せつつも、コロナ感染への対策を行なっていることを語った。

「テニスをするのは最高なことだと一日の終わりには思っているけど、やっぱり私自身の人生や健康が大事だと思う。少しやりすぎだとは思っているけど、今は(感染対策を)しっかり続けていきたいと思う」とも明かした。

 ここまで最多優勝に何度もチャレンジしているものの達成できずにいるが、トップ選手の欠場の動きが広がる中で、次こそは栄冠を手にしたいところだ。

文●中村光佑

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