海外テニス

攻めの姿勢を貫き通した国枝慎吾が、全米5年ぶり7度目の栄冠。「涙が出ました」「感動をありがとう」とファンも歓喜

THE DIGEST編集部

2020.09.14

5年ぶり7度目の全米優勝となった国枝慎吾(右)。帯同した岩見亮(左)コーチと喜びを分かち合う。(C)Getty Images

 全米オープンテニス(アメリカ/ニューヨーク)は大会14日目の最終日、9月13日(現地時間)、男子車いすテニスシングルス決勝戦が行なわれ、第1シードの国枝慎吾(ユニクロ)が、イギリスのアルフィー・ヒュウェットに6-3、3-6、7-6(3)の接戦で競り勝ち、5年ぶり7度目の優勝を手にした。

「気を引き締めて頑張りたい」と臨んだ決勝、22歳のヒュウェットとは、10勝8敗と対戦成績では上回っているが、全米では3年連続で敗れていた。

 侮れない相手との対戦は、両者持ち味を生かしファイナルセットへ突入する。多彩なショットで先にブレークし、5-3の30ー0とリードとした国枝だったが、ヒュウェットは持ち前のパワーと、渾身のバックのダウンザラインでブレークバック。5-6とさらにブレークされて窮地に陥ったが、国枝は不屈の闘志を見せて6-6とし、試合はタイブレークへ。
 
 互いに後はないタイブレークでは、経験に勝る国枝が、広角なショットや、1バウンドでの返球(車いすテニスは2バウント可)、跳ねるフォアハンドで相手を上回り、6-3でリード。マッチポイントでは、コートの中に入ってリターンを相手のバック側に放つと、ヒュウェットの返球は力なくネットにかかり、5年ぶり7度目の優勝となった。

 試合後、自身のインスタグラムにて『CHAMPION』と大きな文字があしらわれた優勝時の大会公式写真を投稿。「皆さま沢山のお祝い有難うございます!ファイナルタイブレークの3時間マッチの激闘でしたが、やってきた事を信じて振り抜けました!遠征帯同もご家族がある中、快く引き受けてくださった岩見コーチ有難うございました」(原文まま)と、試合での心境と、帯同した岩見亮(たすく)コーチに感謝の意を綴った。

 そして「明日の朝ニューヨークから日本へ発ちます!goodbye bubble!次は全仏!」と続く戦いを報告した。
 
 この投稿に「おめでとうございます。涙が出ました。私も頑張ります!」「勇気と希望を頂けます。どんどん記録更新してください」「素敵な笑顔が見られてうれしいです」「感動をありがとうございました」と歓喜のコメントを寄せた。
 
 国枝は今年の四大大会、全豪オープンでも優勝しており、今年グランドスラムのシングルスで負けなし。サーフェスがクレーコートとなる全仏ではすでに7勝を挙げており、全仏では8勝目、通算成績では25勝目の優勝に期待がかかる。

 なお、シングルスで準優勝だった上地結衣選手が、ダブルスでジョーダン・ホワイリー(イギリス)と組んで決勝に進出。オランダペアを6-3、6-3で破り、ダブルスでは2年ぶり3回目の優勝を手にした。

構成●THE DIGEST編集部

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