テニス界の新鋭、ロレンツォ・ムゼッティ（イタリア）が、ファッション誌『エスクァイア』イタリア11月号の表紙を飾った。

　ムゼッティにとって、今年は躍進の年となっている。ローマ・マスターズでは予選から出場し、スタン・ワウリンカ（スイス）と錦織圭を撃破し３回戦に進出。翌週にイタリアで開催されたチャレンジャー大会では優勝を果たしている。現在、18歳にしてランキングは124位（10月6日付）と急上昇中だ。

　185センチに75キロという均整の取れた体形に、長い髪が似合うイケメンだけに、ファッション誌の表紙に抜擢されたのだろう。アルマーニのスーツを見事に着こなし、モデルといっても通用するような仕上がりになっている。

『エスクァイア』イタリアでは、彼のインタビューも掲載しており、その内容の一部分をATP公式サイトが伝えている。

　アメリカンラップは好きだが、自身を“レトロ”だと捉えており、クラブを好まず、TikTokはしないと自分で決めているそうだ。テニスで成功するために必要な規律がつらくはないかとの問いに対しては、「それは、ない。クラブに行きたいという誘惑に駆られたことはありません。滅多にないオフの時間があれば、海にいくなどしてのんびりするのが好きなんです」と答えている。
  　テニスやコーチとの出会いについては、「４歳の時に祖母の家の地下室で父とテニス遊びを始めました。８歳でラ・スペッツィアのテニスクラブに連れて行ってもらい、本格的に始めました。そこで、初めての先生で、その後コーチになったシモーネ・タルタリーニと出会いました。もし自分が偉大な選手になれたとしたら、それは100パーセント、タルタリーニコーチのおかげです」と話している。

「テニス以外に好きなスポーツは、バスケットボール。でも時差のためにNBAを見続けるのは難しい…。レブロン・ジェームスが自分のアイドルです」と、バスケ好きなことも明かした。

『エスクァイア』イタリアのインタビュー記事では、他にも「テニスに友情はあるのか？」「見ていて一番好きなプレーヤーは誰か？」などの質問にもしっかりと返答。そして、大坂なおみが全米オープンで名前が書かれたマスクを着けて登場したことについてもふれ、勇気ある行動や強さに敬意を表し、メッセージを伝えるスポーツの影響や重要性についても述べていた。

　イタリアだけでなく、世界中から注目されている18歳のムゼッティの今シーズン目標は、シーズン終了までプレーして、100位以内に入ることだ。今の彼なら達成できそうな勢いがある。

文●東真奈美

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