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海外テニス

世界1位ジョコビッチ撃破のカラチェフ。ツアー2勝目は逃すも「全ての試合で良いプレーができた」<SMASH>

スマッシュ編集部

2021.04.27

長いトンネルから抜け出し、ブレイクスルーを果たしているカラチェフ。(C)Getty Images

長いトンネルから抜け出し、ブレイクスルーを果たしているカラチェフ。(C)Getty Images

 現地4月25日まで開催されていた『セルビア・オープン』(セルビア・ベオグラード/クレー/ATP250)の準決勝で、第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)をストレートで下した第3シードのアスラン・カラチェフ(ロシア)が、ATP公式サイトのインタビューでここ最近の急速な成長について言及した。

 現在27歳のカラチェフは、つい昨年までチャレンジャーツアーなどの下部大会を主戦場としており、ツアーでは優勝はおろか本戦での勝利すらほとんど挙げられていなかった。そんな彼のブレークのきっかけとなったのは、もちろん記憶に新しい2月の全豪オープンだろう。

 予選3試合を勝ち抜いたカラチェフ(当時世界114位)はその後も快進撃を続け、3回戦でディエゴ・シュワルツマン(同9位/アルゼンチン)、4回戦でフェリックス・オジェ-アリアシム(同19位/カナダ)、準々決勝でグリゴール・ディミトロフ(同21位/ブルガリア)と上位選手を次々に撃破。初の本戦出場となったグランドスラムでまさかのベスト4入りを果たす。

 さらにその翌月にはドバイでのATP500大会で、こちらもアンドレイ・ルブレフ(同8位/ロシア)やダニエル・エバンス(同28位/ロシア)といった上位選手を下しつつ、自身初のツアータイトルを獲得。そしてその1か月後の今大会で、ジョコビッチに勝利して自身2度目のツアー決勝進出を果たしたというわけだ。
 
 昨年のこの時期には200位台だったランキングも現在27位と急上昇したが、この劇的な成長は決して一夜にして起きたものではなく、コーチとの努力やチャレンジャーツアーでの苦労など、長年の研鑽があってのものだとカラチェフは語っている。

「ケガやトラブルもあったけど、コーチと良いトレーニングができている。その成果が出てきたところだよ」と、ATPツアーのインタビューに答えたカラチェフは、さらに続けて「でも、その成果はどこからともなくやって来るものではない。毎日のハードワークから来るもので、長い長いプロセスの結果なんだ」と明かした。

 なお、決勝戦ではマテオ・ベレッティーニ(イタリア)にフルセットで敗れて、惜しくもツアー2勝目とはならなかったカラチェフ。それでも「ここでは全ての試合で本当に良いレベルのプレーができた」とポジティブに大会を振り返り、また「これもプロセスの一部だ」として、「毎日ハードワークして、精神的にも肉体的にもゲームを改善していかなければ」とストイックな考えを明かしている。

構成●スマッシュ編集部
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