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全仏オープンで「V14」を狙うナダルに不安あり?コーチが明かした「2つの改善点」と警戒すべき「ライバル」とは<SMASH>

スマッシュ編集部

2021.05.24

イタリア国際ではジョコビッチを破って10度目の優勝を果たしたナダルだが、まだクレーキングとしての感覚は完全には戻っていないようだ。(C)Getty Images

 男子テニス世界ランク3位のラファエル・ナダル(スペイン)のコーチを務めるフランシスコ・ロイグ氏は、全仏オープンに向けたナダルのコンディションについて「まだまだ改善すべき点がある」と述べているようだ。

 全仏オープンで史上最多となる14度目の優勝と、こちらも史上最多となるグランドスラム21勝目を狙うナダル。今季も得意とするクレーシーズンで、バルセロナ、ローマとすでに2タイトルを獲得し、全仏オープンでの集大成に向けて好調さを見せている。

 一方で、モンテカルロではアンドレイ・ルブレフ(ロシア)に、マドリードではアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)に敗れるなど、若手勢の勢いに押されることもあった。海外メディア『UBITENNIS』によると、そんなナダルについてロイグ氏は、全仏オープンまでに2つの点で改善が求められると述べている。

 その1つ目は「フットワーク」だ。「ローラン・ギャロス(全仏オープン)に向けて、もう少し機動性を高めることが重要だ」と明かすロイグ氏は「体力的な面では非常に良いコンディションだが、フットワークについては改善の余地がある。前後や横方向への移動をもっとダイナミックにすべきだろう」と説明した。
 
 2つ目は「サービス」。優勝したイタリア国際の決勝までの試合で、ナダルはファーストサービスで68%、セカンドサービスで56%と、比較的高い確率でポイントを獲得していたが、4試合で9度ブレークされている。

 さほど悪い数字には思えないが、これまでクレーコートで圧倒的な強さを見せつけてきたナダルにとっては由々しき事態なのだろう。ロイグ氏は「どんどん良くなっていて、実際(ノバク)ジョコビッチとの対戦(決勝)ではかなり良かった」としつつも、改善点の一つとして挙げた。

 これまで100勝2敗と、圧巻のパフォーマンスを発揮してきた全仏オープンだが、年を経るにつれて強敵が続々と増えている点も懸念材料だ。ロイグ氏はナダルの連覇を阻む可能性があるライバルについてジョコビッチ、ステファノス・チチパス(ギリシャ)、ズベレフらの名を挙げたが、特にドミニク・ティーム(オーストリア)の存在が気がかりだという。

 ナダルとは過去に2度、全仏オープン決勝戦の場でぶつかったティームは、今シーズンのクレーコートではいまだ目立った活躍ができていない。それでもロイグ氏は「ローラン・ギャロスまでには調子を上げてきて、非常に手強い相手になることを確信している。彼は非常に完成度が高く、少しでもボールが甘いと決めにかかってくる。体力的にも非常にタフな選手だ」と語った。

 今年の全仏オープンは5月30日に開幕する。

構成●スマッシュ編集部

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