キム・クリステルスが最強のフォアハンドの持ち主なら、ジュスティーヌ・エナンは最強のバックハンドの持ち主だった。小柄な身体ながら通算117週ナンバー1に君臨したのがエナン。これは歴代7番目の記録となる。
片手バックのトップスピンをこれほど豪快に叩けた選手は、女子テニスの歴史上初めてだったと言って過言ではない。「サバチーニがいたじゃないか!」という声が聞こえてきそうだが、回転量の多いサバチーニのバックより、エナンのショットはもっと厚い当たりで、ボールのドライブがスゴかった!
紹介した連続写真はサービスリターンでのバックハンド。テイクバックは上体のひねりだけを使ったコンパクトなものだが(1~2コマ目)、フォロースルーは非常に大きいのが(6~9コマ目)、彼女のショットの特徴的な点だ。肩を支点にしてラケットを前方に振り、インパクト後は胸を大きく張って、腕を右方向に振り切っている。
以前の片手打ちバックハンドでは、最後まで横向きを残すのが鉄則だったが、エナン以降は積極的に上体の回転を使う選手が増えてきている。ただし、開きが早すぎると安定性を損なうので、その見極めをぎりぎりで行なうことが重要。エナンもインパクト時点では身体を開いてはいない。そのタイミングは一般プレーヤーも参考にしてほしい。
【プロフィール】ジュスティーヌ・エナン/Justine Henin(BEL)
1982年生まれ。WTAランキング最高位1位(2003年10月)。グランドスラム通算7勝(AUS:04年、RG:03、05~07年、US:03、07年)。身長167センチと小柄ながら、強烈にして多彩なストロークと俊敏さで世界の頂点に立った。マッケンローが「女子のみならずテニス界最高のバックハンド」と称賛した話は有名。07年全米で全試合ストレート勝ちの完全優勝を果たし、翌年にNo.1のまま現役を退いた史上初の選手となる。一度10年に現役復帰したが、翌年にヒジのケガにより再び引退した。
編集協力●井山夏生 構成●スマッシュ編集部
【PHOTO随時更新】エナンをはじめ、サンプラス、アガシらレジェンドの希少な分解写真
片手バックのトップスピンをこれほど豪快に叩けた選手は、女子テニスの歴史上初めてだったと言って過言ではない。「サバチーニがいたじゃないか!」という声が聞こえてきそうだが、回転量の多いサバチーニのバックより、エナンのショットはもっと厚い当たりで、ボールのドライブがスゴかった!
紹介した連続写真はサービスリターンでのバックハンド。テイクバックは上体のひねりだけを使ったコンパクトなものだが(1~2コマ目)、フォロースルーは非常に大きいのが(6~9コマ目)、彼女のショットの特徴的な点だ。肩を支点にしてラケットを前方に振り、インパクト後は胸を大きく張って、腕を右方向に振り切っている。
以前の片手打ちバックハンドでは、最後まで横向きを残すのが鉄則だったが、エナン以降は積極的に上体の回転を使う選手が増えてきている。ただし、開きが早すぎると安定性を損なうので、その見極めをぎりぎりで行なうことが重要。エナンもインパクト時点では身体を開いてはいない。そのタイミングは一般プレーヤーも参考にしてほしい。
【プロフィール】ジュスティーヌ・エナン/Justine Henin(BEL)
1982年生まれ。WTAランキング最高位1位(2003年10月)。グランドスラム通算7勝(AUS:04年、RG:03、05~07年、US:03、07年)。身長167センチと小柄ながら、強烈にして多彩なストロークと俊敏さで世界の頂点に立った。マッケンローが「女子のみならずテニス界最高のバックハンド」と称賛した話は有名。07年全米で全試合ストレート勝ちの完全優勝を果たし、翌年にNo.1のまま現役を退いた史上初の選手となる。一度10年に現役復帰したが、翌年にヒジのケガにより再び引退した。
編集協力●井山夏生 構成●スマッシュ編集部
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