このシリーズでは、多くのテニスの試合をチェックしているプロや解説者に、試合観戦をより楽しむためのヒントを教えてもらう。
第12回は引き続き近藤大生プロに話を聞いた。錦織圭はシーズン終盤をどう戦うべきなのか。現状と今後のことを考えての選択肢などを教えてもらった。
世界ランク48位の錦織本人は今シーズンを30位ぐらいで終わらせることを目標にしている。その可能性について、「マスターズでベスト8とかに食い込むと、グランドスラムで32シードに入れる可能性が出てきます。シードが付く、付かないは大違いです」と近藤プロ。今年最後のマスターズは、11月1日からフランス・パリで開催される。
錦織の状態については「テニスは戻ってきているけれど、腰など身体の故障が出てきています。サービス力がない以上、全てタフな試合になってきます。その中で勝ち上がるには、身体作りが不可欠です」と現状について話した。
続けて、「身体のどこかに痛みがあり追い込めていない中でタフな試合をすると、ケガにつながる危険があります。疲労とケガは紙一重なんです」と、深刻な故障につながることを心配している。
世界1位のジョコビッチは5セットを戦っても疲労を見せない。あのフィジカルが錦織にもあるのなら、「錦織選手のテニスのレベルは高いのでトップ10に戻れます。つまり、身体が問題です」と指摘する。
近藤プロは錦織が年末には32歳を迎えることを考えると、「シーズンを切り上げて、フィジカル強化に時間をかけて、来季の全豪オープンに臨む方法もあると思います」と言う。
年齢が上がるとトレーニングで追い込むのが難しい。回復のスピードが遅い上に、追い込み過ぎてケガをしてはいけないので、じっくりと時間をかける必要があるのだ。それは錦織だけではなく、30代の選手全員に共通していること。
「今のフィジカルの状態は5割ぐらい」と錦織の状態を推察するならば、11月のパリマスターズを終えてからオフシーズンに入ると、時間的に「上げられても8割程度」だと考えられる。
ランキングを上げる方を優先して来季を迎えるのか、フィジカルを少しでも10割に近づけて臨むのか。年齢が上がるにつれて、出場大会セレクトもキャリアにおいて重要になってくる。
取材・文●赤松恵珠子(スマッシュ編集部)
【PHOTO】2年ぶりの全米オープンで3回戦に進出した錦織圭!
第12回は引き続き近藤大生プロに話を聞いた。錦織圭はシーズン終盤をどう戦うべきなのか。現状と今後のことを考えての選択肢などを教えてもらった。
世界ランク48位の錦織本人は今シーズンを30位ぐらいで終わらせることを目標にしている。その可能性について、「マスターズでベスト8とかに食い込むと、グランドスラムで32シードに入れる可能性が出てきます。シードが付く、付かないは大違いです」と近藤プロ。今年最後のマスターズは、11月1日からフランス・パリで開催される。
錦織の状態については「テニスは戻ってきているけれど、腰など身体の故障が出てきています。サービス力がない以上、全てタフな試合になってきます。その中で勝ち上がるには、身体作りが不可欠です」と現状について話した。
続けて、「身体のどこかに痛みがあり追い込めていない中でタフな試合をすると、ケガにつながる危険があります。疲労とケガは紙一重なんです」と、深刻な故障につながることを心配している。
世界1位のジョコビッチは5セットを戦っても疲労を見せない。あのフィジカルが錦織にもあるのなら、「錦織選手のテニスのレベルは高いのでトップ10に戻れます。つまり、身体が問題です」と指摘する。
近藤プロは錦織が年末には32歳を迎えることを考えると、「シーズンを切り上げて、フィジカル強化に時間をかけて、来季の全豪オープンに臨む方法もあると思います」と言う。
年齢が上がるとトレーニングで追い込むのが難しい。回復のスピードが遅い上に、追い込み過ぎてケガをしてはいけないので、じっくりと時間をかける必要があるのだ。それは錦織だけではなく、30代の選手全員に共通していること。
「今のフィジカルの状態は5割ぐらい」と錦織の状態を推察するならば、11月のパリマスターズを終えてからオフシーズンに入ると、時間的に「上げられても8割程度」だと考えられる。
ランキングを上げる方を優先して来季を迎えるのか、フィジカルを少しでも10割に近づけて臨むのか。年齢が上がるにつれて、出場大会セレクトもキャリアにおいて重要になってくる。
取材・文●赤松恵珠子(スマッシュ編集部)
【PHOTO】2年ぶりの全米オープンで3回戦に進出した錦織圭!