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ナダルの代役アルカラスが新型コロナ感染でデ杯欠場!戦力ダウン必至で大会連覇を狙うスペインに暗雲<SMASH>

中村光佑

2021.11.26

コロナ感染で欠場となったアルカラス(写真)は、21歳以下の若手によるシーズン最終戦「NEXT GEN」で優勝した注目の18歳。それだけに代表チームの戦力ダウンは必至だ。(C)Getty Images

 2年ぶりの開催となった男子テニス国別対抗戦「デビスカップ by Rakuten ファイナルズ2021」(スペイン・マドリード・インドアハードコート)への出場を予定していた18歳の注目株カルロス・アルカラス(スペイン/世界32位)が新型コロナウイルスの陽性反応を示したため、同大会を欠場することになった。

 左足のケガで8月半ばに今季終了を発表したラファエル・ナダル(6位)の代役としてスペイン代表に初選出されたアルカラスだったが、大会開幕前に行なわれたPCR検査で新型コロナの陽性が判明。現地11月25日にITF(国際テニス連盟)が発表した公式声明によると現在は隔離措置を受けており、欠場を余儀なくされたアルカラスの代わりには世界60位のペドロ・マルティネスが出場するという。

 これに伴い濃厚接触者となったスペイン代表の残りのメンバーには新たにPCR検査を実施。全員の陰性が証明されたため、大会には問題なく出場できるようだ。なお、前回(2019年大会)王者のスペインはグループAに属しており、26日にエクアドルとの初戦を迎える。
 
「子どものころからデビスカップに出場したかった」と語っていたアルカラスは、日本時間11月26日の未明に自身の公式インスタグラム(@carlitosalcarazz)を更新。夢の舞台のデビュー戦が残念な形でお預けとなってしまったことへの心境を綴った。

「デビスカップという、自分にとって非常に重要で特別な大会。それを欠場することになってしまい、とても残念に思っています。このマドリードで、国民の皆さんの前で、国を代表してプレーすることをとても楽しみにしていました」

 一方で現在の体調については「今のところ、症状は非常に軽い」と明かしたアルカラス。「思い通りにならないこともあるので、乗り越える必要があります。とてもつらいことですが、このような状況でも自分を奮い立たせ、より強くなっていかなければなりません。今後の経過を見ていきたいと思います」と前向きな言葉も残した。

 スペイン代表は世界19位のロベルト・バウティスタ アグートも練習中の腹部の負傷で大会を離脱したため、ナダルとアルカラスが出場できないとなれば大幅な戦力ダウンとなりそうだ。大会連覇への道のりは非常に厳しいと言わざるを得ないが、代役メンバーの活躍を期待したい。

文●中村光佑

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