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「名前の横にある数字に関係なく」女子テニス世界1位のバーティーが自身のスタンスを明かす。ペンについても言及<SMASH>

中村光佑

2021.12.05

2021年はウインブルドンを含む5大会で優勝し年間ナンバー1となったバーティー。(C)Getty Images

 3年連続となる年間1位に輝いた女子テニスのアシュリー・バーティー(オーストラリア)が、オーストラリアテニス連盟の取材に応じ、2022年シーズンへの意気込みを語った。

 今季は7月のウインブルドンで4大大会2勝目を挙げ、計5つのツアータイトルを獲得するなど大活躍を見せたバーティー。ところが9月の全米オープン3回戦で敗退してからは約1か月以上大会に出場せず、故郷のオーストラリアへ帰還。11月のWTAファイナルズ(メキシコ・グアダラハラ/最終戦)への出場権も獲得していた中、10月23日には声明を発表し、主に「身体の回復」を理由としてシーズン終了を表明していた。

「WTAプレーヤー・オブ・ザ・イヤー(年間最優秀選手賞)」にもノミネートされている25歳の世界女王は今季を振り返り、「予測不可能なシーズンを過ごしてきて、世界ランク1位で終えられたことを誇りに思う」とコメント。その一方ですでに来季での更なる活躍を目標に、着々と準備を進めていると明かした。

「ランキングが上がったからといって私のあり方が変わるわけではない。私は、自分の名前の横にある数字に関係なく、良い人間であり、正しいことをするように心掛けている。プレシーズンの最初の数週間は、いつも体力的に厳しいものがあるけど、1月のシーズン開幕へ向けて、(継続的に)コート内外でできる限りのことをしてきている」
 
 また、インタビューの中でバーティーは現在世界規模の問題へと発展しているペン・シューアイの失踪騒動にも言及。2013年のウインブルドン女子ダブルス決勝ではペンと優勝を争った経験を持つだけに、彼女の安否を懸念しているようだ。

「私たちは皆、ペン・シューアイのことを想い、彼女が無事であることを願っている。彼女はテニスファミリーの一員であり、長い間ツアーに参加している。私たち全員が知っているし、尊敬している人でもある」

 全仏・ウインブルドンを制したバーティーにはぜひとも生涯グランドスラム(すべての四大大会を制覇すること)を達成してもらいたいところ。その偉業に限りなく近づくためにも自国開催となる来年1月の全豪で優勝をつかみ取ることができるのか注目だ。

文●中村光佑

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