海外テニス

1年でジョコビッチに2度勝利のズベレフ!「世界No.1になれる日も遠くない」と自身の成長に手応え<SMASH>

中村光佑

2021.12.24

2021年はキャリア最多の6タイトルを手にするなど大活躍したズベレフが現在の心境とこれから先について語った(写真は今季ツアー最終戦)。(C)Getty Images

 男子テニス世界ランキング3位のアレクサンダー・ズべレフ(ドイツ)が欧米スポーツメディア『EUROSPORT』のポッドキャストに出演。その中で世界王者のノバク・ジョコビッチ(セルビア)を引き合いに、自身の成長を実感していると明かした。

 今季は11月に行なわれた「ATPファイナルズ(シーズン最終戦)」での3年ぶりの優勝を含め、ツアー大会で5勝を挙げたズベレフ。6月の全仏オープン、9月の全米オープンではベスト4へ進出し、グランドスラムでも安定した強さを見せた。

 また、今夏の東京オリンピックでズベレフはドイツ人男子選手初となるシングルスでの金メダル獲得を達成。そして同大会の準決勝では今シーズンだけで全豪・全仏・ウインブルドンを立て続けに制覇したジョコビッチを逆転で撃破し、男子テニス史上初の「年間ゴールデンスラム(1年でオリンピックとすべての四大大会を優勝すること)」を阻止。さらにATPファイナルズの準決勝でもジョコビッチと対戦し、フルセットの激戦の末に勝利を収めた。

 四大大会20勝を誇り、長きにわたって男子テニス界を牽引してきた絶対王者のジョコビッチに4度勝利しているズベレフは、ここ最近の自身の大躍進について「この数年間で試合中のプレーが大きく改善できているし、自分のプレーはとても良くなっていると感じる。ノバク(ジョコビッチ)と対戦した時だけでなく、他の選手と対戦した時にもそう思う」と手応えを感じているようだ。
 
 その上でズベレフは「僕が世界ナンバーワンになれる日もそう遠くないことはわかっている」と自信に満ちたコメント。だが、一方で「世界ナンバーワンになるためにはトーナメントやグランドスラムで勝つことも必要なんだ」とさらなる高みを目指す意欲を示した。

 インタビューの最後にズベレフはワクチン接種義務化をめぐるジョコビッチの「全豪オープン」(1月17日~30日/オーストラリア・メルボルン/グランドスラム/ハードコート)欠場の可能性についても言及。

「もし、ノバクがオーストラリアでプレーせず、僕が全豪で優勝すれば、僕が世界ナンバーワンになるという数学的なシナリオが何千とあるんだ」と野望を語りつつも、「ノバクとオーストラリアの状況は、まだ大きな疑問符がついている。もちろん、彼がプレーできるようになることを望んでいる」と締めくくった。

 24歳にしてツアー通算19勝と類まれなるポテンシャルを発揮しているズべレフだが、グランドスラムでの優勝にはまだ手が届いていない。それだけに新シーズン開幕直後の全豪で頂点に立つことができるのか注目が集まっている。

文●中村光佑

【PHOTO】金メダリストのズベレフら、東京オリンピック・パラリンピックのテニス競技のメダリストたち
 
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【動画】ズベレフがジョコビッチを破ったツアー最終戦ハイライト(3分58秒から)