海外テニス

ジョコビッチ弁護団の主張に米記者が疑問符。陽性となったとされる12月16日は「屋内式典にマスクなしで出席していた」

THE DIGEST編集部

2022.01.09

現在、メルボルン市内のホテルに留め置かれているジョコビッチ。はたして今回の騒動はどのような結末を迎えるのだろうか。(C)Getty Images

 2022年シーズンのグランドスラム初戦『全豪オープン』(グランドスラム/ハードコート)で開幕前から物議を醸している。男子テニス世界ランキング1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)を巡るオーストラリア入国拒否騒動だ。

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 大会側からワクチン接種を免除されて渡航したにもかかわらず、豪政府にビザの取り消しを言い渡されたジョコビッチ。その弁護団は現地時間1月8日に、ワクチンの免除理由について、昨年12月16日に新型コロナウイルスの感染が確認されていたからと主張したという。英公共放送局『BBC』など複数メディアが報じている。

 ただ、この内容に疑問を投げかける声は少なくない。米紙『New York Times』のテニスジャーナリストであるベン・ローテンバーグ記者は、自身のTwitterにて「12月16日は、ジョコビッチにとって多忙な1日だった」として、「彼を記念して作られた切手の室内セレモニーにマスクなしで出席していた」と投稿した。
 
 同記者の疑問点はそれだけでなく、「12月16日に陽性反応が出た場合、選手に説明されているオーストラリアテニス協会の免除手続き期限には遅すぎたことになる」とのこと。その資料によると、「ワクチン免除の申請期限は約1週間前の12月10日に『必着』だった」と指摘している。

 加えて、翌日12月17日の行動についても「子どもたちのためにノバクテニスセンターでの表彰式に出席していた」と言及し、「その日も室内でマスクを着けていないジョコビッチとともに写真を撮る子どもたちの投稿がたくさんあった」とツイート。「本当に奇妙だ」と正直な感想を記した。

 ジョコビッチ側が裁判所に出した異議申し立ては10日に審理されるが、はたしてどのような決断が下されるのか。世界的な騒動へと発展しているだけに、しばらく落ち着きそうにない。

構成●THE DIGEST編集部

【画像】現地12月16日にジョコビッチ本人が投稿していた式典での写真
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