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ジョコビッチの全仏オープン連覇に黄信号。フランスはプロ選手にもワクチン接種を義務化「免除は適用されないだろう」<SMASH>

中村光佑

2022.01.18

昨年の全仏覇者であるジョコビッチ。出場すらできなくなる可能性が大きくなった。(C)Getty Images

 現地1月16日に行なわれたオーストラリアへの入国ビザ再取り消しをめぐる最終審理で敗訴し、国外退去と全豪オープンの欠場を余儀なくされた男子テニスのノバク・ジョコビッチ(セルビア)。その彼が今年5月に開催される「全仏オープン」(5月22日~6月5日/フランス・パリ/クレーコート/グランドスラム)にも出場できない可能性が浮上している。

 仏大手メディア『レキップ』によると、同国のスポーツ担当大臣を務めるロクサナ・マラシネアヌス氏が自身の公式ツイッターで1月17日に「ワクチン接種証明書の提示を義務付ける法律が(議会で)承認された」と発表。「法律が公布されるとすぐに、全ての観客や開業医、フランス人または外国人の専門家は、ワクチン接種証明書を携帯した上でスタジアムや劇場、ラウンジなどの公共施設に入ることが義務付けられる」と説明した。

 また、マラシネアヌス氏は「フランスで開催される大会、例えば全仏オープンだけでなく、もうすぐ開催されるラグビーの6か国対抗戦やサッカーのチャンピオンズリーグに参加するプロを含むすべての選手も、スポーツ会場に入るためにワクチン接種を完了させておく必要がある」とも述べている。
 
 そして仏スポーツ省はこのほど『ロイター通信』に送付した公式声明で「状況が変わる可能性はある」としつつも、「ワクチン接種の免除は適用されないだろう」と強調。そのため、このままジョコビッチがワクチン接種を拒否し続けた場合、全仏出場への道が閉ざされることになるのだ。

 世界の現状を踏まえれば、将来的にはグランドスラムだけではなく、多くのツアー大会でワクチン接種を義務付ける動きが加速することも予想される。ワクチンを接種するのか、それともこのまま自身の信念を貫くのか、テニス界のスーパースターが岐路に立たされていることは間違いないだろう。

文●中村光佑

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