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国内テニス

日本リーグを最後に引退した斉藤貴史と守谷総一郎。悔しさあり、感謝ありのラストマッチ<SMASH>

スマッシュ編集部

2022.02.22

ともに余力を残してラケットを置く決断をした斉藤貴史(左)と守谷総一郎(右)。写真:THE DIGEST写真部

ともに余力を残してラケットを置く決断をした斉藤貴史(左)と守谷総一郎(右)。写真:THE DIGEST写真部

 2年ぶりに開催された「第36回テニス日本リーグ」は2月20日に東京体育館で最終日を迎え、男子決勝はイカイが2-0(ダブルスは打ち切り)で橋本総業ホールディングスを下し8大会ぶり3回目の優勝。女子決勝は橋本総業ホールディングスが2-0(ダブルスは打ち切り)でノアインドアステージを退け、3大会ぶり3度目の頂点に立った。

 企業に所属するテニス選手にとって日本リーグは“けじめ”ともなる大事な舞台で、例年これを機に引退する選手が何人かいる。今年もその例に漏れず、斉藤貴史(橋本総業HD)と守谷総一郎(レック興発)が現役最後の試合を戦った。

 斉藤は1995年生まれで大会時26歳(2月23日に27歳)。相生学院高校を卒業後プロ転向し、19歳の時に全日本選手権でベスト4入りして脚光を浴びた。攻撃的なストロークを武器にITFツアーでも3勝を挙げたが、ここ数年はタイトルに届かず、「なかなか次のステージに上がれない」と引退を決意。今後は「テニスで何となく生きていくより、新たな世界で生きていきたい」と、第二の人生を模索している。

 最後の日本リーグではチームのキャプテンを務めながら、田沼諒太と組んでダブルスに出場。伊予銀行との準々決勝では敗れたが、三菱電機との準決勝では貴重な勝ち星を挙げてチームを決勝に導いた。イカイとの決勝は、シングルスで決着がついたため、残念ながらダブルスは打ち切りとなった。

 大会後、斉藤は自身のツイッターに「日本リーグ準優勝でした! とても悔しい思いをしました。けどみんなこの結果を誇りに思って欲しいです。対戦してくれたみんなや応援して下さった皆さんありがとうございました!」と投稿。なお、公式戦出場はこれが最後となったが、3月19日に出身地である石川県津幡町で、江原弘泰を迎えて引退エキジビションマッチを行なうという。
 
 守谷は1994年生まれの27歳。ジュニアデビスカップで日本が初優勝した時のメンバーで、大成高校を卒業後プロ転向。センスあふれるネットプレーを生かして主にダブルスで活躍し、ITFツアーで9勝を挙げている。

 日本リーグではイカイとの準々決勝にダブルス(ペアは竹島駿朗)で出場したが、自身もチームも敗退。エキスパートパワーシズオカとの5位決定戦に回り、ラストマッチはシングルス2として出場し、江原をフルセットの末に下して有終の美を飾った。チームも勝って5位となった。

 守谷は大会後に更新したSNSにこう書き込んでいる。

「試合が終わった後に、Jrデ杯で世界一になった時のメンバーの河内一真選手と内田海智選手から、似顔絵の入ったシャンパンを貰いました! 箱の中身を見た時は涙が出てきて、最高の仲間たちと出会い戦えて本当に良かったです」

 今後の活動については明言していないが、「次のステージでも頑張っていきます」と力強く記し、ラケットを置いた。

構成●スマッシュ編集部
 
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