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ジョコビッチ、約2年ぶりに首位陥落!予選上がりの123位にストレートで敗れ王座をメドベージェフに明け渡す<SMASH>

中村光佑

2022.02.25

ドバイ選手権の準々決勝敗退により約2年ぶりに王座を明け渡すことになったジョコビッチ。(C)Getty Images

 現在開催中の男子テニスツアー「ドバイ選手権」(2月21日~26日/UAE・ドバイ/ハードコート/ATP500)は、現地2月23日にシングルス準々決勝を実施。本大会で2022年シーズン初戦を迎えた世界ランク1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)が同123位で予選勝者のイリ・ベセリー(チェコ)に4-6、6-7(4)のストレートで敗れ、ベスト4進出を逃した。

 先のオーストラリア入国問題では国外退去となり全豪オープン欠場を余儀なくされ、今大会が昨年末のデビスカップ(国別対抗戦)以来80日ぶりの公式戦出場となったジョコビッチ。1回戦では19歳のロレンツォ・ムゼッティ(イタリア/58位)、2回戦ではカレン・ハチャノフ(ロシア/26位)をいずれもストレートで下し、順当に準々決勝へ駒を進めていた。

 だが、迎えたベセリーとの準々決勝では立ち上がりの第1ゲームから早々にブレークを許す苦しい展開に。第4ゲームでブレークバックに成功するも、第7ゲームで2度目のブレークを喫し、第1セットを落としてしまう。第2セットはお互いに譲らずタイブレークへと突入。ここでジョコビッチはベセリーに2度のミニブレークを許し、準々決勝で姿を消すこととなった。

 この結果、現在同時に行なわれている「メキシコ・オープン」(2月21日~26日/メキシコ:アカプルコ/ハードコート/ATP500)でベスト8へ進出した世界2位のダニール・メドベージェフ(ロシア)が、2月28日に更新される世界ランキングで1位に躍り出ることが確定。ちなみにATPツアーで「ビッグ4(フェデラー、ナダル、ジョコビッチ、マリー)」以外のプレーヤーが世界1位に立つのは、2004年2月のアンディ・ロディック(アメリカ)以来約18年ぶりだ。
 
 2020年2月から約2年間にわたって守り続けた世界1位の座をメドベージェフに明け渡すことになったジョコビッチは、敗戦直後に自身のSNSを更新。「世界1位になるのにふさわしいダニール・メドベージェフ、おめでとう。これで彼が世界ナンバーワンになります」と新世界王者へ拍手の絵文字を添えて祝福のメッセージを送った。

 3月10日から開催される「BNPパリバ・オープン」(アメリカ・インディアンウェルズ/ハードコート/ATP1000)にエントリーしているジョコビッチ。だが、大会主催側と米国は選手に事前のワクチン接種を義務付けているため、依然として接種を完了していない彼の出場可否については不透明な状況が続いている。今後の動向に注目が集まりそうだ。

文●中村光佑

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