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海外テニス

元世界7位のゴファンがテニス界の“ビッグ3”に言及「彼らが引退しても代わりとなる多くの才能がいる」<SMASH>

中村光佑

2022.04.16

長きにわたりテニス界をけん引してきた『ビッグ3』(写真左から、フェデラー、ナダル、ジョコビッチ)が引退した後は果たして…。(C)Getty Images

長きにわたりテニス界をけん引してきた『ビッグ3』(写真左から、フェデラー、ナダル、ジョコビッチ)が引退した後は果たして…。(C)Getty Images

 ここ数年の若手選手の台頭により、長年にわたって男子テニス界を牽引してきたビッグ3」(フェデラー、ナダル、ジョコビッチ)の時代の終焉が刻一刻と近付いてきている。すでに様々な方面から「いつまでビッグ3はプレーを続けるのか」という疑念の声が上がり始めているのも事実だ。

 グランドスラム20勝を誇るフェデラーは今年8月で41歳を迎えるだけでなく、昨年8月から右ヒザのケガによる長期の戦線離脱を強いられており、今季もまだツアーには復帰できていない。

 同じく四大大会を20度制覇している34歳のジョコビッチは、新型コロナウイルスのワクチン未接種により出場できる大会に制限が課されている。

 今年1月の全豪オープンで男子テニス史上最多となる21度目のグランドスラム優勝を飾った35歳のナダルも、最近はケガに見舞われることが増えている。ちなみにナダルは準優勝を収めた今年3月の「BNPパリバ・オープン」で肋骨の疲労骨折が判明し、現段階では5月初旬に開かれる「マドリード・オープン」への出場を予定しているが、実際に復帰できるかどうかは依然不透明だ。

 だが3人全員が現役続行への不安要素を抱える中でも、ポジティブにテニス界の未来を見つめているのが世界7位にも上り詰めた経験を持つダビド・ゴファン(ベルギー/現47位)だ。
 
 現地4月14日に行なわれた「モンテカルロ・マスターズ」(4月10日~17日/モナコ・モンテカルロ/クレーコート/ATP1000)のシングルス3回戦で敗退したゴファンは、試合後の会見で記者から次世代のプレーヤーの活躍について問われ、「彼ら(ビッグ3)が引退する日が来たらテニス界にとっては悲しいものになるだろうけど、彼らの代わりとなり得る多くの才能豊かなプレーヤーがいる」と回答。

 その上でゴファンは「新しいグランドスラム優勝者が出てくると思うし、ラファ(ナダル)やノバク(ジョコビッチ)がいなくなっても新しい選手がトップに立つだろう。アルカラスのように若い選手もあっという間に台頭してくるはずだ。シナーだってそうかもしれない。サンプラスとアガシが引退したときだって誰もが大惨事になると言ったが、実際に何が起こったのかを見てきたよね」と主張した。

 確かに昨年9月の全米オープンでグランドスラム初制覇を成し遂げたダニール・メドベージェフ(2位)や、今年3月の「マイアミ・オープン」で18歳にしてマスターズ初優勝を達成したアルカラスなど、次期王者候補は続々と出現している。ゴファンの言葉通り、彼らが今後も大いにツアーを盛り上げてくれることを期待したいものだ。

文●中村光佑

【写真】なかなか見られないナダルやジョコビッチらトップ選手たちの練習の様子

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