男子第90回・女子第66回を迎えた「2022年度 全日本学生テニス選手権」(インカレ)が8月15日から三重県・四日市テニスセンターで開催され、大会最終日の21日に各種目の決勝戦が行なわれた。男子シングルスは昨年優勝の藤原智也(慶応義塾大学3年)と、同ベスト4の松田康希(関西大学4年)が対戦。松田が6-0、6-4で勝利して初優勝を飾った。
「相手や状況によってプレーを変えられるのが自分の強み」と言う松田が、その真骨頂を見せた試合だった。インカレ2連覇を狙う藤原に対し、第1セットはアグレッシブに松田が攻めた。
「相手が思ったよりも打ってきて、押されてしまった。自分の調子は悪くなかったが、あっという間に終わった」と藤原が言うように、松田がラリーでもリターンでも果敢に叩いて、6-0で第1セットを先取する。
第2セット、藤原は「粘っていればチャンスは来ると思って返し続け、攻めも入れてプレッシャーをかけた」との言葉通り、自分のテニスを持ち直し、互角の展開となる。しかし松田はそれも予測済み。
「そのまま行くとは思っていなかったので、攻めのスピードを緩めたり、速めたり、メリハリをつけた」と冷静に対応。並外れたフォアハンドの強打を持っているのに、攻め一辺倒にならず、ペースを上げ下げできるのが松田のうまいところだ。
強化したというサービスで先行しつつ、5-4の勝負どころで迎えた相手サービスゲームですかさずギアを上げ、4本目のマッチポイントでついにブレーク。4年生にして初のインカレタイトルを手にした。
昨年は準決勝で藤原に敗れた松田は「優勝だけを狙ってこの1年取り組んできた。去年負けた相手にリベンジできて、とてもうれしく思う」と率直に喜びを表す。学生王者の肩書を手に、卒業後はプロになる予定だ。
続いて行なわれた男子ダブルス決勝、松田は大植駿(関大4年)とのペアで2冠を狙ったが、田口涼太郎/河野甲斐(近畿大学4年/4年)がそれを阻んで頂点に立った。田口はシングルスで第1シードだったが初戦で敗れ、また田口/河野ペアとしては昨年準優勝に泣いており、共に「悔しい思いをしたが優勝できてうれしい」と声を揃えた。
◆男子シングルス決勝
松田康希(関大) 6-0 6-4 藤原智也(慶大)
◆男子ダブルス決勝
田口涼太郎/河野甲斐(近大) 7-5 6-4 松田康希/大植駿(関大)
取材・文●渡辺隆康(スマッシュ編集部)
【PHOTO】2022年度全日本学生テニス選手権、シングルス&ダブルス決勝スナップ集
「相手や状況によってプレーを変えられるのが自分の強み」と言う松田が、その真骨頂を見せた試合だった。インカレ2連覇を狙う藤原に対し、第1セットはアグレッシブに松田が攻めた。
「相手が思ったよりも打ってきて、押されてしまった。自分の調子は悪くなかったが、あっという間に終わった」と藤原が言うように、松田がラリーでもリターンでも果敢に叩いて、6-0で第1セットを先取する。
第2セット、藤原は「粘っていればチャンスは来ると思って返し続け、攻めも入れてプレッシャーをかけた」との言葉通り、自分のテニスを持ち直し、互角の展開となる。しかし松田はそれも予測済み。
「そのまま行くとは思っていなかったので、攻めのスピードを緩めたり、速めたり、メリハリをつけた」と冷静に対応。並外れたフォアハンドの強打を持っているのに、攻め一辺倒にならず、ペースを上げ下げできるのが松田のうまいところだ。
強化したというサービスで先行しつつ、5-4の勝負どころで迎えた相手サービスゲームですかさずギアを上げ、4本目のマッチポイントでついにブレーク。4年生にして初のインカレタイトルを手にした。
昨年は準決勝で藤原に敗れた松田は「優勝だけを狙ってこの1年取り組んできた。去年負けた相手にリベンジできて、とてもうれしく思う」と率直に喜びを表す。学生王者の肩書を手に、卒業後はプロになる予定だ。
続いて行なわれた男子ダブルス決勝、松田は大植駿(関大4年)とのペアで2冠を狙ったが、田口涼太郎/河野甲斐(近畿大学4年/4年)がそれを阻んで頂点に立った。田口はシングルスで第1シードだったが初戦で敗れ、また田口/河野ペアとしては昨年準優勝に泣いており、共に「悔しい思いをしたが優勝できてうれしい」と声を揃えた。
◆男子シングルス決勝
松田康希(関大) 6-0 6-4 藤原智也(慶大)
◆男子ダブルス決勝
田口涼太郎/河野甲斐(近大) 7-5 6-4 松田康希/大植駿(関大)
取材・文●渡辺隆康(スマッシュ編集部)
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