非常に心配なニュースが飛び込んできた。男子テニス世界ランク1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)が、間もなく開幕するマスターズ1000大会「マドリード・オープン」(4月26日~5月7日/スペイン・マドリード/クレーコート)の欠場を正式に発表した。ATP公式サイトの他、複数の海外メディアが報じている。
ジョコビッチは3回戦敗退に終わった先週の「ロレックス・モンテカルロ・マスターズ」(ATP1000)で、2017年に深刻なケガを負った右ヒジに黒のサポーターを付けてプレーしていたため、ファンや海外メディアの間でも懸念の声が広がっていた。
自身でも「ヒジは理想的な状態ではない」と不安をのぞかせていたジョコビッチだったが、当初の予定通り今週の「スルプスカ・オープン」(4月17日~23日/ボスニア・ヘルツェゴビナ、バニャ・ルカ/クレーコート/ATP250)には第1シードで出場。初戦の2回戦で18歳のルカ・バンアッシュ(フランス/87位)を逆転で下してベスト8に進出するも、現地4月21日に実施された準々決勝では過去2勝0敗だった同郷のドゥサン・ラヨビッチ(70位)に4-6、6-7(6)のストレートで敗れ、ベスト4進出を逃した。
テニス系海外メディア『UBITENNIS』によると、ジョコビッチがマドリード欠場を決断した具体的な理由はまだ確認されていないというが、「右ヒジの痛みがプレーの妨げとなっているため」と報じている。既報の通り今年のマドリード・オープンは元世界王者のラファエル・ナダル(スペイン/現14位)も左股関節のケガによりすでに出場辞退を表明しており、男子テニス界の2大巨頭が不在の大会になる。
スペインのテニス専門メディア『Punto de Break』によれば、マドリード出場を取りやめたジョコビッチは5月28日に開幕する四大大会「全仏オープン」(フランス・パリ/クレーコート)を見据えて準備を進めていくとし、「ローランギャロス(全仏)では最高の状態で臨みたい。そこで最高のテニスをしたい」とのコメントを発表している。なお現時点ではマドリード閉幕後に開催されるクレーシーズン最後のマスターズ1000大会「イタリア国際」(5月10日~21日/イタリア・ローマ)の出場可否については明らかにしていない。
抜群の身体の柔軟性を兼ね備える35歳のジョコビッチはこれまでに数々の輝かしい功績を残してきたにもかかわらず、キャリアを通じて長期の負傷離脱が非常に少ないプレーヤーの1人だ。だが裏を返せばそれは数えきれないほどの試合を戦ってきたということでもある。疲労の蓄積が右ヒジのケガの再発につながってしまった可能性は大いにあるだろう。とにかく深刻な事態に至らないことを祈るばかりだ。
文●中村光佑
【連続写真】股関節の柔軟性がパワーを生む、ジョコビッチのバックハンド
ジョコビッチは3回戦敗退に終わった先週の「ロレックス・モンテカルロ・マスターズ」(ATP1000)で、2017年に深刻なケガを負った右ヒジに黒のサポーターを付けてプレーしていたため、ファンや海外メディアの間でも懸念の声が広がっていた。
自身でも「ヒジは理想的な状態ではない」と不安をのぞかせていたジョコビッチだったが、当初の予定通り今週の「スルプスカ・オープン」(4月17日~23日/ボスニア・ヘルツェゴビナ、バニャ・ルカ/クレーコート/ATP250)には第1シードで出場。初戦の2回戦で18歳のルカ・バンアッシュ(フランス/87位)を逆転で下してベスト8に進出するも、現地4月21日に実施された準々決勝では過去2勝0敗だった同郷のドゥサン・ラヨビッチ(70位)に4-6、6-7(6)のストレートで敗れ、ベスト4進出を逃した。
テニス系海外メディア『UBITENNIS』によると、ジョコビッチがマドリード欠場を決断した具体的な理由はまだ確認されていないというが、「右ヒジの痛みがプレーの妨げとなっているため」と報じている。既報の通り今年のマドリード・オープンは元世界王者のラファエル・ナダル(スペイン/現14位)も左股関節のケガによりすでに出場辞退を表明しており、男子テニス界の2大巨頭が不在の大会になる。
スペインのテニス専門メディア『Punto de Break』によれば、マドリード出場を取りやめたジョコビッチは5月28日に開幕する四大大会「全仏オープン」(フランス・パリ/クレーコート)を見据えて準備を進めていくとし、「ローランギャロス(全仏)では最高の状態で臨みたい。そこで最高のテニスをしたい」とのコメントを発表している。なお現時点ではマドリード閉幕後に開催されるクレーシーズン最後のマスターズ1000大会「イタリア国際」(5月10日~21日/イタリア・ローマ)の出場可否については明らかにしていない。
抜群の身体の柔軟性を兼ね備える35歳のジョコビッチはこれまでに数々の輝かしい功績を残してきたにもかかわらず、キャリアを通じて長期の負傷離脱が非常に少ないプレーヤーの1人だ。だが裏を返せばそれは数えきれないほどの試合を戦ってきたということでもある。疲労の蓄積が右ヒジのケガの再発につながってしまった可能性は大いにあるだろう。とにかく深刻な事態に至らないことを祈るばかりだ。
文●中村光佑
【連続写真】股関節の柔軟性がパワーを生む、ジョコビッチのバックハンド