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「悲しい結末」16歳少女の“ラケット投げ”ペナルティを巡り海外メディア賛否両論!英BBCは握手拒否を問題視「敬意欠く」【ウインブルドン】

THE DIGEST編集部

2023.07.12

ラケットを放り投げてペナルティを受けたアンドレーワは試合に敗れると、審判と握手せず不機嫌な表情でコートを去った。(C)Getty Images

ラケットを放り投げてペナルティを受けたアンドレーワは試合に敗れると、審判と握手せず不機嫌な表情でコートを去った。(C)Getty Images

 16歳の天才少女が、聖地で犯した暴挙が物議を醸している。

 テニスの四大大会「ウインブルドン」女子シングルス4回戦で世界ランク102位のミラ・アンドレーワ(ロシア)が、同18位のマディソン・キーズ(米国)と対戦。6-3、6-7、2-6で逆転負けした。

 波紋を呼んだのは、第3セットの第8ゲームだ。アンドレーワがボールを追った際、足を滑らせて体勢を崩した。16歳はバランスを保とうとして、右手に持っていたラケットを後ろ向きに振り回すと、背中側から頭上に上がり、ぐるりと回転。ラケットはコートに叩きつけられるように落ちた。

 これを主審は「ラケット投げ」と判定し、アンドレーワにペナルティを与えた。この試合2度目のペナルティーポイントで動揺した彼女は主審に詰め寄り、「私は滑ったんです」と弁明。「間違ったジャッジです。ラケットを投げたのではなく、落ちたんです。滑って転んでしまった」と抗議するも、判定は覆らずマッチポイントとなり、敗れてしまった。

 四大大会初のベスト8を逃したアンドレーワは試合後、対戦相手と健闘を称えるも主審とは握手を交わさず、憮然とした表情で足早にコートを去った。
 
 勝負を分けたペナルティポイントには、賛否両論が沸き起こっている。

 2003年全米オープン男子シングルス優勝者で、元世界1位アンディ・ロディック氏は「滑らなければ、彼女はやらなかったと思う。(ラケット投げは)反動だったのでは」とツイッターに綴り、「(ペナルティーは)行き過ぎたったように思える」と主審の判定を疑問視する。海外テニス専門メディア『The Tennis Letter』も「彼女は審判に『転んで滑った』と訴えた。映像を見ると、彼女は明らかに足を踏み外している。彼女はラケットを離したが、審判はこれを見逃すこともできたはずだ」と主張。「悲しい結末だ」と16歳の少女に同情した。

 一方で、英公共放送『BBC』はアンドレーワの行為を非難している。「彼女は自分のしていることが分かっていない」とし、「これは何気ないスリップだったのだろうか。それともアンドレーワは意図的に投げたと思いますか?」とラケット投げに疑念を抱く。また、アンドレーワが試合後に主審との握手を拒否したことも問題視しており、「10代の天才少女が、敬意を示さずに主審を無視するのはいかがなものか」という声も上がっている。

 全仏オープンの女子ダブルスでは、相手側にボールを返球した際、ボールガールにぶつけて少女が泣いてしまったことで加藤未唯に失格処罰が下され、ジャッジを巡り世界中で大きな波紋が広がった。すべてのテニスプレーヤーが憧れるセンターコートでも、ジャッジ問題は大きく注目を浴びている。

構成●THE DIGEST編集部

【動画】16歳少女がラケットを叩きつけた決定的瞬間!

【動画】試合後も納得できず、審判と握手拒否!

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