男子テニス元世界ランク６位のガエル・モンフィス（フランス／現315位）が米テニス専門メディア『Tennis Majors』のインタビューに登場。妻で女子元世界３位のエリーナ・スビトリーナ（ウクライナ／現27位／28歳）が産休明けから素晴らしい活躍を見せていることに大きな刺激を受けていると語った。

　ロシアによる母国への侵攻に抗議しながらも選手活動を続けてきたスビトリーナは、昨年３月に「この数か月間は精神的にも肉体的にも非常につらく、ベストな状態で大会へ臨めなかった」ことを理由にツアーからの離脱を表明。その後、同年10月にはモンフィスとの間に第１子が誕生したことを報告していた。

　出産を経て懸命なトレーニングに励んだスビトリーナは、今年４月の「クレジット・ワン・チャールストン・オープン」（WTA500）で約１年ぶりに実戦復帰。同月にスイスのITF下部大会で復帰後初勝利を挙げると、少しずつ調子を上げ、５月のストラスブール国際（WTA250）では終始ハイクオリティなパフォーマンスを見せて優勝。勢いそのままに６月の全仏オープンでベスト８、今月初旬のウインブルドンではベスト４へ進出し、順調に完全復活ロードを歩んでいる。

　そんな彼女の活躍ぶりに夫のモンフィスも「大きな感銘を受けている」とコメント。母親とテニス選手をしっかりと両立しているスビトリーナに敬意を表する形で以下のように続けた。

「妻のことを誇りに思っている。あのレベルまで戻すために、彼女がいかに努力し、しっかりと規律を守って鍛錬を積んできたか。メンタル面でも、いくつかの試合で逆転するほどの強さを見せているし、すぐ次の試合に臨もうという彼女の（気持ちの）強さには驚かされている」
  「（改めて）僕は彼女のことを誇りに思っているし、彼女は僕を奮い立たせてくれている。僕は今、何だかチャンピオンになったような気分だよ」

　無事に生まれてきてくれた娘のスカイちゃんと「充実した時間を過ごせている」と明かすモンフィスは、娘の成長と妻の活躍が自身のモチベーションアップにもつながっていると語る。

「娘のスカイとの生活は順調だし、実際に彼女（娘）はかなり早く成長している。家にいて、娘と一緒に家で充実した時間を過ごせるのは特権だ。（遠征のため）これから娘がいない数週間は大変になるだろうけど、またしばらくしたら家族で過ごす時間が増えると思う」

「この１か月間で妻のすごいプレーを見られたのは素晴らしいことだったし、娘ともいい時間を過ごせたから、僕は今エネルギーに満ち溢れている。僕もツアーで良い結果を出したい」

　全仏で左手首を痛め、しばらくツアーを離れていたモンフィスだが、現在ロサンゼルスで開催中のエキジビション「アルティメット・テニス・ショーダウン」でコートに戻り、元気にプレーを披露している。「手首の問題はほとんど解決した感じだ」とのこと。早く公式戦にも復帰し、スビトリーナと共に男女ツアーを盛り上げてくれることを多くのファンが心待ちにしている。

文●中村光佑

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