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ケガでツアー離脱中のベレッティーニが復帰へ向け熱意を語る!「復帰した時に元気にプレーできれば」<SMASH>

中村光佑

2023.12.05

先月のデビスカップでは母国の優勝をベンチから見守ったベレッティーニ。ツアー復帰は来年の全豪OPを視野に入れていると明かした。(C)Getty Images

 現在ケガで戦列を離れている男子テニス元世界ランク6位のマテオ・ベレッティーニ(イタリア)が、母国のテニス連盟がミラノで主宰したイベント「 Super Tennis Awards di Milano」に登場。そのなかでツアー復帰へ向け「熱意を持って準備を進めている」と前向きな言葉を口にした。

 2021年のウインブルドンでイタリア人男子選手として実に45年ぶりの四大大会決勝進出を果たすなど、自国のテニス界の発展に大きく貢献してきた27歳のベレッティーニ。ところがここ最近は度重なるケガに悩まされており、今季も通算12勝11敗と思うような成績を残せず。9月に出場した全米オープンで足首のケガを負って以降は、公式戦でプレーしておらず、現在のランキングは92位となっている。

 暗いトンネルを抜け出せない日々が続いているベレッティーニだが、「今は元気だよ」と回復は順調に進んでいるようだ。近いうちでの復帰を目標に定めているという27歳の名手は、来年1月に開かれるシーズン最初の四大大会「全豪オープン」(1月14日~28日/オーストラリア・メルボルン/ハードコート)の出場も視野に入れているとも明かし、「復帰した時に元気にプレーできれば」と願望を語る。

「(復帰のことを考えるだけで)興奮してしまう。ショットをミスした後には怒りを表現しつつ、ウイニングショットを打った後には喜びを表すことを今後も続けていけるよう願っている」
 
 続けてベレッティーニは先の国別対抗戦「デビスカップ・ファイナルズ」(11月21日~26日/スペイン・マラガ/インドアハードコート)でベンチから母国の47年ぶりの優勝を見守った経験を回顧し、次のように語った。

「来年もマラガやボローニャ(イタリアの都市)のデビスカップで抱いたような感情を味わいたいと思う。自分は先日のデ杯には参戦できなかったが、チームメイトを励まし、あれだけ興奮できた経験は僕にとって良かった。僕たち(イタリア代表)はデビスカップで熱意を持って過ごした。先日の優勝は過去の多くの敗北から得た勝利だった」

 そして最後にはイタリアが参戦する12月末開幕の男女混合の国別対抗戦「ユナイテッド・カップ」(12月29日~1月7日/オーストラリア、シドニー・パース/ハードコート)についても簡潔にコメント。チームメンバーに入れるのが男女各3~4名となることを踏まえつつ、「今度はオーストラリアで再びイタリアの全ての仲間と共に戦うことになるが、自分の現在のランキングが事態をより難しくしていることは理解している」と述べるにとどめた。

 ケガからの再起はどうしても時間がかかってしまう傾向がある。それだけにベレッティーニも焦りを感じているかもしれないが、とにかく今は万全の状態で復帰できることだけを願いたい。

文●中村光佑

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