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吉冨愛子が伝授!「深くて跳ねるトップスピン」を打つポイントとは?【実践スピン講座1】<SMASH>

スマッシュ編集部

2024.01.01

重心を下げて右側のお尻に乗り(2コマ目)、ボールより低くラケットダウン(4)。お尻を前に押し出してボールを捉え(6)、ヒジを支点に斜め上に振り上げる(7~8)。深くて跳ねるトップスピンのポイントだ。写真:THE DIGEST写真部

重心を下げて右側のお尻に乗り(2コマ目)、ボールより低くラケットダウン(4)。お尻を前に押し出してボールを捉え(6)、ヒジを支点に斜め上に振り上げる(7~8)。深くて跳ねるトップスピンのポイントだ。写真:THE DIGEST写真部

 テニスのラリーにおいて、トップスピンは高く跳ねさせて相手を押し込んだり、厚く叩いてエースを取ったり、様々な用途に使えるショットだ。このシリーズではフォアハンドを想定し、実戦で特に役立つ5種類のトップスピンについて、日本女子有数のトップスピナーとして鳴らした吉冨愛子プロに打ち方を伝授してもらう。第1回は「深くて跳ねるトップスピン」のポイントだ。

  *  *  *

 深くて跳ねるトップスピンは、ストロークのラリーでベースとなるボールです。相手を後方に押し下げて甘い返球を引き出したり、守備で体勢を立て直す際にも使います。

 重い球質で高く跳ねさせるには、下半身の力をボールに伝えることが大切です。スピンをかけようと思うと手で一生懸命こすり上げる人がいますが、それでは軽いスピンしか打てません。

 重心を下げ、軸足のある右側(右利きとして)のお尻に乗るようにして力をタメます(写真2コマ目)。そしてその右のお尻を打ちたい方向に押し出していくと、ラケット面でボールを押す時間も長くなり(6コマ目)、重いスピンが打てるのです。

 一般の愛好家は、ヒザが突っ立ったまま、棒立ちの姿勢でスイングしがち。それでは地面からのパワーをもらえず、ボールに勢いが生まれません。
 
 腕の使い方としては、振り出しでラケットヘッドをきちんと下げることです(4コマ目)。トップスピンをかけるには、一度ラケットをボールよりも低い位置に落とす必要があります。

 ただし、腕全体を下げると加速をつけにくく、スイングが鈍くなります。ヒジを支点にしてラケットヘッドをストンと落とすのがポイント。そして落とした後は斜め上に振り上げますが、それもヒジ支点を意識しましょう(7~8コマ目)。そうすると反動をつけやすく、鋭く加速させられます。

 腕全体を振ろうとすると持ち上げにくいですが、ヒジを支点にすることで、ヘッドをムチのように走らせることができます。そうやって斜め上に振れば、推進力と回転の両方を与えられるわけです。

【解説者プロフィール】吉冨愛子/よしとみあいこ
1993年、愛知県生まれ。インターハイ、インカレを制し、早稲田大学卒業後にプロ転向。女子選手離れした強烈なトップスピンとコートを広く使った展開力を武器に、全日本選手権ベスト8など活躍。ダブルスも得意にし、ユニバーシアード日本代表として銅メダル獲得、ITFツアー優勝8回などの実績を残す。

構成●スマッシュ編集部
※『スマッシュ』2022年8月号より再編集

【連続写真】吉冨愛子プロによる「深くて跳ねるトップスピン」、30コマのお手本分解写真

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