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【どうすればプロテニス選手になれる? 第3回】幼少期に親がするべきこと│前編<SMASH>

スマッシュ編集部

2025.01.02

幼少期は本人の自主性を待つのではなく、親がどれだけテニスの時間を多く作れるかがポイントとなってくる。※写真はイメージ(C)Getty Images

幼少期は本人の自主性を待つのではなく、親がどれだけテニスの時間を多く作れるかがポイントとなってくる。※写真はイメージ(C)Getty Images

 錦織圭などの活躍以降、「テニス選手になりたい!」「子どもをテニス選手にさせたい!」と考えているジュニアや親が多くなりました。しかし、根本的な問題として、どうすればテニス選手になれるのでしょうか? プロになるまでの道筋を詳しく紹介していきます。

 第1~2回は大まかなプロになるまでの流れを紹介しました。今回からは各パートに分けて詳しく紹介していきます。まずは幼少期に親がするべきことについて。解説は引き続き、プロとしてツアーを回り、引退後はMTSテニスアリーナ三鷹を運営しながらコーチとして選手を指導している増田健太郎氏です。

◆  ◆  ◆

親が積極的にテニスの時間を作る

 理想的には3~7歳のできるだけ早い時期にテニスを始めて、小学校3年生ぐらいでジュニア育成のコースがあるアカデミーに入れることです。その時期までに親がするべきことは、どんなことでしょうか?

「親が作れる環境というのは、テニスに関わる機会をどれだけ多く作れるかです。本格的にやりだす前に(つまり小学校3年生より前に)どれだけ時間を作れるか。週1回はスクールに行って、週末は家族でテニスをするなどです」と言います。幼少期だけに親の行動が子どもの将来に大きく関わってきます」
 
 親がどれだけテニスと関わる時間を作れるかが重要とのことでしたが、具体的にはどんなことなのでしょうか?

「僕の場合は、3歳当時はウッドラケットだったので、親がラケットを削って細くしてくれて、それで風船などを打っていました。小学校に入ったと同時に朝6時からランニングを開始しましたが、最初の頃は親が一緒に走ってくれました。休みの日は必ずコートに連れて行かれて練習です。小学校3年生くらいの時だったと思いますが、近くの土地を借りてプレハブを建てて、そこにオートマシンのテニスを入れて、雨で練習ができない時は、ずーっとそこで打たされていました」

 親が子どもにテニスを強制的にさせようとすると、子どもはテニスが嫌になったりしないのかと心配になります。それでも、幼少期は子どもの自主性に任せると言っていないで、親がグイグイ引っ張っていった方がいいんでしょうか。

「僕は嫌になりましたよ。仕方なくやっていました。ただ、子どもの自主性なんて待っていたら遅れをとってプロで活躍できません。よほどの才能があったり体格に恵まれているなら別ですが。僕が自主的になったのは高校1年生くらいです。これだけテニスをやっているし、そろそろ勝たなくてはいけないなと自分から思い始めました。今となっては、親には大感謝です」

~~後編へ続く~~

取材・文●スマッシュ編集部
※スマッシュ2017年8月号から抜粋・再編集

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