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海外テニス

復帰のナダルは3本のマッチポイントを逃し準々決勝敗退。左足を痛め「去年と場所が同じだから少し怖い」<SMASH>

スマッシュ編集部

2024.01.06

ブリスベン国際準々決勝、メディカルタイムアウトを取って左足の痛みを訴えるナダル。試合中盤までは素晴らしいプレーを見せていたが、逆転負けを喫した。(C)Getty Images

ブリスベン国際準々決勝、メディカルタイムアウトを取って左足の痛みを訴えるナダル。試合中盤までは素晴らしいプレーを見せていたが、逆転負けを喫した。(C)Getty Images

 約1年ぶりに復帰した元世界1位ラファエル・ナダル(スペイン/現672位)の進撃は、ベスト8で止まることとなった。

 2024年の男子テニスツアー開幕戦「ブリスベン国際」(23年12月31日~24年1月7日/オーストラリア・ブリスベン/ハードコート/ATP250)は、現地1月5日にシングルス準々決勝を実施。ワイルドカード(主催者推薦)で出場のナダルは地元オーストラリアのジョーダン・トンプソン(55位)と対戦し、3本のマッチポイントを握ったものの7-5、6-7(6)、3-6で逆転負けを喫した。

 第1セットは3-3から先にサービスダウンしたナダルだが、次のゲームで鮮やかなフォアハンドのパスを決めてブレークバック。6-5の勝負どころで再びブレークを果たし、順調に第1セットを先取した。ナダルの動きは俊敏で、ショットの威力やコースも申し分なく、ブランクを感じさせないプレーだった。

 第2セットは5-4まで互いにキープを続け、第10ゲームのトンプソンのサービスでは30-40とナダルがマッチポイントを握る。相手を追い込んでネットに付いたナダルだが、ここはバックのハイボレーをミスし、ブレークならず…。試合はタイブレークにもつれ込み、6-4の相手サービスで再びマッチポイントを迎える。しかしチャンスボールを逆クロスに叩いたナダルのフォアはわずかにアウト。6-5の自分のサービスもモノにできず、結局トンプソンにセットを奪われてしまった。

 第3セットは勢いに乗るトンプソンが第4ゲームでドライブボレーを決めて先にブレーク。ナダルは左足を気にするそぶりを見せ、第5ゲーム終了時にはメディカルタイムアウトを取って治療を受けた。試合はそのまま1ブレーク差で進み、最後はナダルのバックハンドがベースラインを割って3-6で決着した。
 
 試合後「疲れたよ」とうなだれたナダル。「彼はいい試合をしたと思う。僕にとってはベストな試合ではなかったけれど、勝つチャンスはたくさんあった。それはそれとして、僕はこういうことを全て受け入れる必要がある」と惜しい敗戦を振り返った。

 ここまで、ドミニク・ティーム(オーストリア/98位)との1回戦、ジェイソン・クブラー(オーストラリア/102位)との2回戦とストレート勝ちしてきたナダル。しかし久しぶりの連戦はナダルのフィジカルに過大な負担を強いたのだろうか。気になるのは治療を受けた左足上部の状態だ。部位的には昨年痛めたのと同じ箇所で、ただし今回は腱ではなく筋肉だという。

「去年と違うのは確かだ。去年はすぐに激しい痛みを感じたからね。今日は何も感じなかった。唯一の問題は、場所が同じだから、いつもより少し怖いということだ」

 このケガが尾を引くものかどうかは、現時点ではわからない。ナダル自身は「数日間激しく動き、タフな試合をしたことで、筋肉に過剰な負担がかかっただけならいいんだけどね。それは理想であり、今日起こりうるとわかっていたことだ」と、軽症であることを願っている。

 大きな収穫と共に不安も垣間見えた今大会。「数カ月後に戦えるようになることが目標だ」というナダルは、「痛みが重要でないなら、とてもポジティブな週だった」と総括した。次戦は今年最初の四大大会「全豪オープン」(1月14日~28日/オーストラリア・メルボルン/ハードコート)への出場を予定している。

構成●スマッシュ編集部

【動画】ブリスベン国際準々決勝、ナダル対トンプソンの激闘ハイライト

【PHOTO】優勝のナダルはじめ、全仏オープン2022で活躍した男子選手たちの厳選PHOTO!

【連続写真】ヒジ主導でテイクバックしてパワーを生み出す、ナダルのフォアハンド
 
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