高校テニスの頂点を決める戦い「大正製薬リポビタン第46回全国選抜高校テニス大会」（団体戦３月21日～25日、個人戦３月22日～26日／砂入り人工芝）が、福岡県福岡市、博多の森テニス競技場で連日熱戦を繰り広げている。

　この大会は、チームを牽引した３年生が抜け、１、２年生の新チームで臨む初の全国大会。地区大会で上位進出した男女各46校と選考枠２校が出場し、団体戦はシングルス３試合とダブルス２試合の計５試合（Ｓ１→Ｄ１→Ｓ２→Ｄ２→Ｓ３の順）のポイントで争われる。

　大会５日目の３月25日は、男女団体決勝が行なわれ、男子は相生学院（兵庫県）が５年連続８度目の優勝を飾った。

　24日の準決勝では、麗澤瑞浪（岐阜県）に3-2のスコアで勝ち切った相生学院。S１、D１を落とし窮地へ追い込まれたが、S２若松泰地、D２河中葉滝／小浜守大郎、S３西山大和が接戦を制し、大逆転で決勝へと駒を進める。

「最初の試合から全て簡単な試合ではなかった」と今大会の勝ち上がりを回顧した監督の大﨑翔平氏。ただ、「１年生も最初は普段通りのプレーができないなか、試合を重ねていくうちに実力が出せるようになった。前の試合でできなかった部分を明らかにして取り組んできた」とチームの変化を実感したという。
  　迎えた決勝の法政二（神奈川県）戦では、主力の２年生が先輩としての威厳を示した。Ｓ１前田透空が１ゲームも落とさずに快勝すると、D１奥出悠貴／小西航平が立て続けに勝利。最後は主将のS２若松泰地が接戦をものにして、見事栄冠を手に入れた。

「苦しい試合も何試合かあったけど、応援する仲間たちと一緒にチーム一丸となって戦えた」と勝因を振り返る相生学院の若松主将は、「新しいチームでインターハイの団体で優勝したい」と次なる目標を掲げる。

　なお、女子団体戦も相生学院が大商学園（大阪府）に3-2で勝利し、アベック優勝に輝いた。これで団体戦のスケジュールは終了。26日は男女個人戦の準決勝と決勝が実施される。

【第46回全国選抜高校テニス大会】
◆男子団体決勝結果
相生学院（兵庫県）　３－０　法政二（神奈川県）

◆男子個人戦準決勝の対戦予定
前田透空（相生学院）　対　浅田紘輔（佐土原）
松村怜（湘南工大附）　対　吉田琳（法政二）

◆女子個人戦準決勝の対戦予定
朝倉優奈（相生学院）　対　中島莉良（岡山学芸館）
上野梨咲（山陽女学園）　対　千葉陽葵（大商学園）

取材・文●前道右京（スマッシュ編集部）

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