日本女子テニス界のレジェンド杉山愛監督が率いる日本女子代表が、国別対抗戦「ビリー・ジーン・キング・カップ」(元フェドカップ/以下BJK杯)のファイナル予選でカザフスタンを撃破。世界12チームによる決勝大会「BJK杯ファイナルズ」への出場権を獲得した。
4月12・13日の2日間にわたり東京・有明コロシアムで実施された今大会。試合は両国のシングルス1と2の選手が総当たりで対戦し、先に3勝したチームの勝利となる。2勝2敗で星を分け合った場合はダブルスに両国の命運が委ねられる。
日本は大会初日に実施されたシングルス2試合で日比野菜緒(世界ランキング79位)と大坂なおみ(同193位)がともに勝利。これにより予選突破に向けてあと1勝としていた。そしてその貴重な1勝を日本のエース日比野菜緒(世界ランキング79位)がもぎ取った。
大会2日目となる13日、第1試合に臨んだ日比野。対峙するのは前日の試合で大坂に食い下がったカザフスタンのエース、ユリア・プチンツェワ(同50位)。対戦成績は今年1月のホーバート大会を含め2戦2敗ということもあり、日比野には「苦手意識があった」という。
第1セットは互いにサービスをキープする展開が続くなか、第7ゲームで日比野がブレークに成功。そのリードをキープして6-4でセットを奪う。だが、第2セットでは逆にギアを上げてきたプチンツェワの緩急織り交ぜた攻撃の前に主導権を奪われ、立ち上がりから4ゲームを失う苦しい展開。日比野はそこから踏ん張って3ゲームを返したが「少し疲労が出てしまった」こともあり追いつけず。勝負の行方はファイナルセットへともつれ込んだ。
「相手はレベルを上げてきたから、(日比野)菜緒もこのレベルをキープするように」と杉山愛監督に送り出された日比野。お互いがサービスブレークを繰り返す荒れ模様のファイナルセットは、互いに譲らずタイブレークへと突入。するとさらにギアを上げてきたプチンツェワにリードを広げられ2-6でマッチポイントを握られる。
「(1本返して)3-6にして以降は、1本1本に集中していたのでスコアはわからなかった」という日比野は、そこから神がかり的な追い上げによりポイントを重ね、最後は9-7でプチンツェワを振り切って勝利。この結果、日本は通算3勝となり予選勝ち上がりが決定。今年11月に開催される「BJK杯ファイナルズ」(スペイン)への出場権を獲得した。
「去年監督に就任してから、こんなに早く決勝戦(ファイナルズ)に進めるとは思っていませんでした。忙しいスケジュールのなかBJKのために集まってくれた5人の選手には本当に感謝しています」と語る杉山監督。貴重の1勝を挙げた日比野は「BJKで優勝するのが夢です」と思いを込める。日本女子代表チームは、さらなる高みを目指す。
なお、日本の勝ち上がり決定後、青山修子/柴原瑛菜 とアンナ・ダニリナ/ジベク・クランバエワによるダブルスが実施。日本ペアはマッチタイブレークの末に敗れている。
◆BJK杯2日目(13日)結果
〇日比野菜緒 64 36 76(7) ユリア・プチンツェワ●
※大坂なおみ - アンナ・ダニリナ(勝敗決定により行なわれず)
●青山修子/柴原瑛菜 67(9) 63 [9-11] アンナ・ダニリナ/ジベク・クランバエワ〇
◆BJK杯1日目(12日)結果
〇日比野菜緒 61 60 アンナ・ダニリナ●
〇大坂なおみ 62 76(5) ユリア・プチンツェワ●
最終成績:日本 3-1 カザフスタン
取材・文●小松崎弘(スマッシュ編集部)
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日本は大会初日に実施されたシングルス2試合で日比野菜緒(世界ランキング79位)と大坂なおみ(同193位)がともに勝利。これにより予選突破に向けてあと1勝としていた。そしてその貴重な1勝を日本のエース日比野菜緒(世界ランキング79位)がもぎ取った。
大会2日目となる13日、第1試合に臨んだ日比野。対峙するのは前日の試合で大坂に食い下がったカザフスタンのエース、ユリア・プチンツェワ(同50位)。対戦成績は今年1月のホーバート大会を含め2戦2敗ということもあり、日比野には「苦手意識があった」という。
第1セットは互いにサービスをキープする展開が続くなか、第7ゲームで日比野がブレークに成功。そのリードをキープして6-4でセットを奪う。だが、第2セットでは逆にギアを上げてきたプチンツェワの緩急織り交ぜた攻撃の前に主導権を奪われ、立ち上がりから4ゲームを失う苦しい展開。日比野はそこから踏ん張って3ゲームを返したが「少し疲労が出てしまった」こともあり追いつけず。勝負の行方はファイナルセットへともつれ込んだ。
「相手はレベルを上げてきたから、(日比野)菜緒もこのレベルをキープするように」と杉山愛監督に送り出された日比野。お互いがサービスブレークを繰り返す荒れ模様のファイナルセットは、互いに譲らずタイブレークへと突入。するとさらにギアを上げてきたプチンツェワにリードを広げられ2-6でマッチポイントを握られる。
「(1本返して)3-6にして以降は、1本1本に集中していたのでスコアはわからなかった」という日比野は、そこから神がかり的な追い上げによりポイントを重ね、最後は9-7でプチンツェワを振り切って勝利。この結果、日本は通算3勝となり予選勝ち上がりが決定。今年11月に開催される「BJK杯ファイナルズ」(スペイン)への出場権を獲得した。
「去年監督に就任してから、こんなに早く決勝戦(ファイナルズ)に進めるとは思っていませんでした。忙しいスケジュールのなかBJKのために集まってくれた5人の選手には本当に感謝しています」と語る杉山監督。貴重の1勝を挙げた日比野は「BJKで優勝するのが夢です」と思いを込める。日本女子代表チームは、さらなる高みを目指す。
なお、日本の勝ち上がり決定後、青山修子/柴原瑛菜 とアンナ・ダニリナ/ジベク・クランバエワによるダブルスが実施。日本ペアはマッチタイブレークの末に敗れている。
◆BJK杯2日目(13日)結果
〇日比野菜緒 64 36 76(7) ユリア・プチンツェワ●
※大坂なおみ - アンナ・ダニリナ(勝敗決定により行なわれず)
●青山修子/柴原瑛菜 67(9) 63 [9-11] アンナ・ダニリナ/ジベク・クランバエワ〇
◆BJK杯1日目(12日)結果
〇日比野菜緒 61 60 アンナ・ダニリナ●
〇大坂なおみ 62 76(5) ユリア・プチンツェワ●
最終成績:日本 3-1 カザフスタン
取材・文●小松崎弘(スマッシュ編集部)
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