女子テニスのITF(国際テニス連盟)ワールドツアー「富士薬品セイムス ウィメンズカップ」(大阪・ITC靱テニスセンター/ハードコート/W35)が4月9日から開催され、14日の最終日にシングルス決勝を実施。日本のホープ、18歳の石井さやかが見事優勝を飾った。
ITFツアーは国際テニス大会のカテゴリーの中で、WTAツアーの下部ツアーに当たり、世界を目指す選手たちの登竜門的な位置付けとなっている。世界ランキング371位の石井は今大会にノーシードで参加。2回戦で第5シードのマディソン・イングリス(オーストラリア/262位)を、準決勝では第2シードのマナンチャヤ・サワンカエウ(タイ/227位)を下して決勝に進んだ。
決勝の相手は第6シードのステイシー・ファン(カナダ/265位)。石井は第1セット2-1から長いデュースの末にブレークすると、一気に突っ走って6-1でセットアップする。ブレーク合戦となった第2セットは、1stサービスの確率が44%と落ちた石井が3つのブレークを喫し、3-6で落とすが、ファイナルセットでしっかり立て直す。
1stサービスの確率は60%に回復し、なおかつ1stでのポイント獲得率が87%と高水準をマークした石井は、危なげなくサービスをキープ。第6ゲームでブレークした後、5-3で迎えたサービングフォーザチャンピオンシップでは15-40とピンチに陥るが、4ポイント連取で切り抜け、2時間21分の熱戦をものにした。
石井は過去にITFツアーのW15とW25で準優勝しているが、優勝は今回が初めて。いきなりW35という高いレベルでの初タイトルとなった。
この3月に高校を卒業したばかりの石井は、早くから将来を嘱望された選手だ。全日本ジュニア、全国選抜ジュニア、MUFG全国ジュニアなどの主要大会でタイトルを獲得し、16歳の時からアメリカのIMGアカデミーに拠点を移し、腕を磨いてきた。ジュニアの世界ランキングは最高5位。昨年3月にプロ転向しているが、今年からは本格的にプロ活動に専念することになる。さっそく優勝を手にし、今後の飛躍が大いに期待されるところだ。
他の日本勢では、19歳の技巧派プレーヤー伊藤あおいと、昨年の全日本女王で29歳の加治遥がベスト8入り。伊藤は今季、W75で準優勝とベスト4、W15で準優勝するなど好成績を残しており、やはり今後が楽しみだ。
なお前日行なわれたダブルス決勝では、荒川夏帆/倉持美穂がリゼッテ・カブレラ(オーストラリア)/ダレイナ・ヒューイット(アメリカ)を6-4、3-6、10-7で振り切り優勝。荒川はITFダブルス5勝目、倉持は3勝目で、2人のペアでは初タイトルを手にしている。
構成●スマッシュ編集部
【PHOTO】第97回全日本テニス選手権、石井さやかをはじめ奮闘する選手たちの厳選写真 vol.1
【関連記事】「目標は四大大会優勝」17 歳石井さやかがプロテニス転向を発表!元プロ野球選手の父琢朗氏は「サポートしていきたい」<SMASH>
【PHOTO】2023全日本テニス選手権、伊藤あおいら女子シングルスで活躍した選手たち
ITFツアーは国際テニス大会のカテゴリーの中で、WTAツアーの下部ツアーに当たり、世界を目指す選手たちの登竜門的な位置付けとなっている。世界ランキング371位の石井は今大会にノーシードで参加。2回戦で第5シードのマディソン・イングリス(オーストラリア/262位)を、準決勝では第2シードのマナンチャヤ・サワンカエウ(タイ/227位)を下して決勝に進んだ。
決勝の相手は第6シードのステイシー・ファン(カナダ/265位)。石井は第1セット2-1から長いデュースの末にブレークすると、一気に突っ走って6-1でセットアップする。ブレーク合戦となった第2セットは、1stサービスの確率が44%と落ちた石井が3つのブレークを喫し、3-6で落とすが、ファイナルセットでしっかり立て直す。
1stサービスの確率は60%に回復し、なおかつ1stでのポイント獲得率が87%と高水準をマークした石井は、危なげなくサービスをキープ。第6ゲームでブレークした後、5-3で迎えたサービングフォーザチャンピオンシップでは15-40とピンチに陥るが、4ポイント連取で切り抜け、2時間21分の熱戦をものにした。
石井は過去にITFツアーのW15とW25で準優勝しているが、優勝は今回が初めて。いきなりW35という高いレベルでの初タイトルとなった。
この3月に高校を卒業したばかりの石井は、早くから将来を嘱望された選手だ。全日本ジュニア、全国選抜ジュニア、MUFG全国ジュニアなどの主要大会でタイトルを獲得し、16歳の時からアメリカのIMGアカデミーに拠点を移し、腕を磨いてきた。ジュニアの世界ランキングは最高5位。昨年3月にプロ転向しているが、今年からは本格的にプロ活動に専念することになる。さっそく優勝を手にし、今後の飛躍が大いに期待されるところだ。
他の日本勢では、19歳の技巧派プレーヤー伊藤あおいと、昨年の全日本女王で29歳の加治遥がベスト8入り。伊藤は今季、W75で準優勝とベスト4、W15で準優勝するなど好成績を残しており、やはり今後が楽しみだ。
なお前日行なわれたダブルス決勝では、荒川夏帆/倉持美穂がリゼッテ・カブレラ(オーストラリア)/ダレイナ・ヒューイット(アメリカ)を6-4、3-6、10-7で振り切り優勝。荒川はITFダブルス5勝目、倉持は3勝目で、2人のペアでは初タイトルを手にしている。
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