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今夏の引退を示唆する元王者マリーが「新プラン」浮上!パリ五輪を見据え兄ジェイミーとウインブルドン・ダブルス参戦か<SMASH>

中村光佑

2024.06.02

パリ五輪を視野にマリー(左)がダブルスの名手である兄ジェイミー(右)と組んでウインブルドンに初参戦する案が浮上した。(C)Getty Images

 男子テニス元世界ランク1位のアンディ・マリー(イギリス/現75位)が7月1日から開催される今季3つ目の四大大会「ウインブルドン」(イギリス・ロンドン/芝)で、兄のジェイミー・マリー(38歳)とダブルスを組むことを検討していると、海外メディア『tennishead』が報じている。

 マリーは現在開催中の四大大会「全仏オープン」の男子ダブルスでワイルドカード(主催者推薦=WC)を獲得し、同胞のダニエル・エバンス(62位)とペアを組んで出場。ファンからも注目を集めていた中、同ペアは現地5月31日に行なわれた1回戦でセバスチャン・バエス/チアゴ・ザイボチヴィウチ(アルゼンチン/ブラジル)に6-7(6)、6-7(3)の接戦の末に敗れ、残念ながら2回戦進出とはならなかった。

『tennishead』によると、マリーがエバンスとのダブルスをプレーしたのは7月末(テニス競技は7月27日~8月4日)に全仏と同じ会場で開催されるパリ五輪を見据えてのものだったというが、今回の初戦敗退によりマリーは先行きが不透明になったと語る。

「僕とダン(エバンスの愛称)はここ(全仏)でいい成績を残せると期待していた。でもそれは叶わなかった。だから、オリンピックでダブルスを組むかはわからない。ランキングでは僕らより上位の選手たちもいるし、イギリスには優秀なダブルスの選手だっている。どうなるか見ていきたい」と続けた。
 
 今夏での現役引退を示唆している37歳のマリー。すなわち母国開催かつ過去2度のシングルス優勝を誇るウインブルドンは今年が最後となる可能性が極めて高い。それもあってか、ダブルスの名手で元世界1位でもある兄のジェイミーとテニスの聖地でタッグを結成することを考えているという。まだ確定事項ではないとしつつ、次のように説明した。

「兄には現在、ウインブルドンのダブルスでプレーするパートナーがいない。だからそのこと(ペアを組むこと)について彼と少しだけ話したよ。だけど現状ではまだ100%それが実現するとは言えない。もちろん事前にどうするかは決めるつもりだ。ただしその間にジェイミーが良いパートナーを見つける可能性もある。どうなるかはわからないが、おそらく数日以内に決定すると思う」

 ちなみにマリーとジェイミーのペアは2010年のバレンシア・オープン(スペイン・バレンシア/ATP500)、11年のジャパン・オープン(東京/ATP500)の2大会で優勝しており、過去にはオリンピックやデビスカップ(国別対抗戦)でも一緒にプレーした経験を持つ。

 一方で意外にもウインブルドンではまだタッグを組んだことはなく、今回実現すれば両者にとって初めてのこととなる。果たしてテニスの聖地でマリー兄弟のダブルスは実現するのか。その動向に注目が集まる。

文●中村光佑

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