現在開催中のテニス四大大会「全仏オープン」は現地6月2日に女子シングルス4回戦が行なわれ、ディフェンディングチャンピオンのイガ・シフィオンテク(ポーランド/世界ランク1位)がセンターコート第1試合に登場。アナスタシア・ポタポワ(ロシア/同41位)に6-0、6-0の完封勝利を収め、同大会5年連続5度目のベスト8進出を決めた。
2回戦でマッチポイントを凌いで日本の大坂なおみ(同134位)に勝利し、3回戦ではマリー・ボウズコワ(チェコ/同42位)に6-4、6-2で快勝したシフィオンテク。迎えた4回戦では“イガ・エクスプレス”と言わんばかりの驚異のパフォーマンスで、ジュニア時代に幾度となく敗れていた旧知のポタポワを圧倒した。
立ち上がりからトップスピンの効いたショットで押し、第2ゲームで早くもブレークに成功。以降は相手のミスが早くなったこともあり、第4、6ゲームでもポタポワのサービスを破って6-0で第1セットを先取する。第2セットに入っても攻撃の手を緩めなかったシフィオンテクは、自身のサービスゲームで1ポイントも落とさない完璧なプレーを披露。見事ダブルベーグルで試合を締めくくった。
試合終了までにかかった時間はなんと40分。シフィオンテクにとってはキャリア最速での勝利だ。ちなみに昨年の全仏3回戦でもワン・シンユー(中国/同37位)に6-0、6-0で勝利しており、同大会2年連続のダブルベーグルを達成したことになる。これは全仏オープンでは1992-93年大会のガブリエラ・サバティーニ(アルゼンチン/元3位)と、93-94年大会のメアリー・ピアース(フランス/元3位)に次ぐ史上3人目の快挙となった。
大会中の5月31日に23歳の誕生日を迎えた絶対女王は、試合後の会見で記者からの「ジュニア時代にポタポワに(何度も)敗れていたことは頭の片隅にあったか?」との質問に対し、「いいえ」と回答。プレー中に過去の悔しい経験がよぎったのはほんの一瞬だったとし、しっかりと試合に集中できたと明かした。
「無論時代は変わるもの。彼女(ポタポワ)はいつも私を負かす選手だった。ジュニアの頃は彼女には1度も勝てなかった。心が痛むようなつらい負け方をしたこともあったわ。正直、そんなことを振り返る意味はないけど、ふとそんな風に思ったの。でもそんな考えはたったの2秒くらいだった。その後は自分のやるべきことに集中したわ。それが最善の方法だと思ったから」
大会3連覇も待ったなしのシフィオンテク。ベスト4入りを懸け、準々決勝では昨年のウインブルドンで四大大会初優勝を成し遂げた世界6位のマルケタ・ボンドルソワ(チェコ)と対戦する。次戦もどんなプレーを見せてくれるのか注目しよう。
文●中村光佑
【動画】シフィオンテク対ポタポワの「全仏オープン」4回戦ハイライト
【PHOTO】シフィオンテクはじめ全仏オープン2024で奮闘する女子選手たちをピックアップ
【PHOTO】気迫あふれるプレーと可憐な容姿でコートを彩る女子テニスプレイヤー、アナスタシア・ポタポワを厳選ショットで特集!
2回戦でマッチポイントを凌いで日本の大坂なおみ(同134位)に勝利し、3回戦ではマリー・ボウズコワ(チェコ/同42位)に6-4、6-2で快勝したシフィオンテク。迎えた4回戦では“イガ・エクスプレス”と言わんばかりの驚異のパフォーマンスで、ジュニア時代に幾度となく敗れていた旧知のポタポワを圧倒した。
立ち上がりからトップスピンの効いたショットで押し、第2ゲームで早くもブレークに成功。以降は相手のミスが早くなったこともあり、第4、6ゲームでもポタポワのサービスを破って6-0で第1セットを先取する。第2セットに入っても攻撃の手を緩めなかったシフィオンテクは、自身のサービスゲームで1ポイントも落とさない完璧なプレーを披露。見事ダブルベーグルで試合を締めくくった。
試合終了までにかかった時間はなんと40分。シフィオンテクにとってはキャリア最速での勝利だ。ちなみに昨年の全仏3回戦でもワン・シンユー(中国/同37位)に6-0、6-0で勝利しており、同大会2年連続のダブルベーグルを達成したことになる。これは全仏オープンでは1992-93年大会のガブリエラ・サバティーニ(アルゼンチン/元3位)と、93-94年大会のメアリー・ピアース(フランス/元3位)に次ぐ史上3人目の快挙となった。
大会中の5月31日に23歳の誕生日を迎えた絶対女王は、試合後の会見で記者からの「ジュニア時代にポタポワに(何度も)敗れていたことは頭の片隅にあったか?」との質問に対し、「いいえ」と回答。プレー中に過去の悔しい経験がよぎったのはほんの一瞬だったとし、しっかりと試合に集中できたと明かした。
「無論時代は変わるもの。彼女(ポタポワ)はいつも私を負かす選手だった。ジュニアの頃は彼女には1度も勝てなかった。心が痛むようなつらい負け方をしたこともあったわ。正直、そんなことを振り返る意味はないけど、ふとそんな風に思ったの。でもそんな考えはたったの2秒くらいだった。その後は自分のやるべきことに集中したわ。それが最善の方法だと思ったから」
大会3連覇も待ったなしのシフィオンテク。ベスト4入りを懸け、準々決勝では昨年のウインブルドンで四大大会初優勝を成し遂げた世界6位のマルケタ・ボンドルソワ(チェコ)と対戦する。次戦もどんなプレーを見せてくれるのか注目しよう。
文●中村光佑
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