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「比べるのは時期尚早だ」全仏制覇のアルカラスがビッグ4と自身を比較する声に言及<SMASH>

スマッシュ編集部

2024.06.16

ビッグ4のように十数年にわたって活躍することで真の評価が得られると語るアルカラス。(C)Getty images

 先日の「全仏オープン」で念願のトロフィーを手にし、早くも四大大会の全サーフェスを制したカルロス・アルカラス(スペイン/世界ランク2位)。21歳でのこの記録は、22歳で達成したラファエル・ナダル(スペイン/同264位)を抜いて最年少の記録となった。

 10代での四大大会優勝、史上最年少での世界ランク1位到達など、若くして様々な偉業を達成してきたアルカラスだが、そうなるとやはり、かつてテニス界を席巻したビッグ4の面々と、彼の活躍を比較する声も多くなってくる。

 海外メディア『Tennishead』では、そのような比較の声に反応したアルカラスのコメントを紹介。若かりし頃のビッグ4の活躍を「ビデオでは見たことがある」と明かすアルカラスは、「同じ年齢だった頃の彼らと自分を比べることはできない」と、当事者の立場からの比較は避けた。

 アルカラスは続けて「まだ時期尚早ということだ。この年齢で何を達成したのかはそれほど重要ではなく、キャリアの中で成長を続け、(ノバク)ジョコビッチ、ラファ、(ロジャー)フェデラーのような選手になりたい。優れた選手は、37歳や38歳になっても向上を続けているんだ」と語り、キャリアを通した長いスパンでないと比較はできないとしている。
 
 とはいえ、そういった比較の声や、数多くの強豪たちに追われる立場になったことが、相当の重圧を抱える要因にもなっているだろう。自身にのしかかるプレッシャーをどのように管理しているのかを問われたアルカラスは、「この瞬間を楽しむのが大切だ。苦労してトロフィーを手にするのだから、それを楽しむことを忘れてはいけない」と明かした。

「僕はまだ21歳で、自分に必要なものと必要ではないものを学んでいる最中だ。仕事と苦悩、休息と自由を組み合わせることが重要だと気付いた。たまにはテニス選手であることを忘れて、普通の子どものように自分の好きなことをする。そうすることで頭をスッキリさせて、100%の状態で戦いに戻ることができるんだ」

 激闘のクレーシーズンが一旦終わり、早くも「ウインブルドン」(7月1日~14日/イギリス・ロンドン/芝)に向けた芝のシーズンが始まった。さらにその後は再びパリに舞台を戻し、初出場となるオリンピックを迎えることとなる。次なる偉業達成に向けて、若き英雄の戦いは続く。

構成●スマッシュ編集部

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