男子テニス界に新時代を築き上げようとしているヤニック・シナー(イタリア/世界ランク1位)とカルロス・アルカラス(スペイン/同3位)について、彼らと数多くの激闘を繰り広げてきたダニール・メドベージェフ(ロシア/同5位)が、戦ってこそわかる両者の強さを語っている。
メドベージェフはこれまでシナーと11回(6勝5敗)、アルカラスと6回(2勝4敗)対戦しているが、現在開催中のウインブルドンでの会見で語ったところによると、アルカラスに対しての苦手意識が強いようだ。
「彼がまだ17歳くらいの時はミスが多かった。とんでもないショットを打つけれど、多少のミスもあるという印象だった」と数年前のアルカラスについて語ったメドベージェフ。しかし、安定感の増した現在の彼には苦戦を強いられている。
「(現在の)カルロスはスローボールからでも簡単にパワーを生み出せるんだ。これには多くの選手が苦労する。スローボールが続けば少なくともラリーを組み立てるチャンスがあるけれど、カルロスはそのチャンスを与えてくれない。それが彼の最大の魅力だと思う」
また、シナーについては「彼はコート上のどこからでもウィナーを決めることができる」と評価。これを打ち破るためには「こちらにも、どの位置からでもウィナーを奪うようなプレーが求められるんだ。そのためにはしっかりとラリーを組み立てなければならない」と、非常に高度な能力が要求されるとしている。
「彼らは素晴らしいライバル関係にあり、すでにこのスポーツの偉大なチャンピオンだ。長いキャリアの中でいずれ歴史を作るだろう。彼らとの対戦はいつも簡単ではないけれど、僕にとっては最高のチャレンジなんだ」
旧時代の最後の砦とも言えるノバク・ジョコビッチ(セルビア/世界ランク2位)が退けば、男子テニス界はさらなる混戦が予想される。シナー、アルカラスがこのまま盤石な地位を築いていくのか、それともメドベージェフやアレクサンダー・ズべレフ(ドイツ/同4位)といった中堅選手たちが奮起を見せるのか。今後の動向から目が離せない。
構成●スマッシュ編集部
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「彼がまだ17歳くらいの時はミスが多かった。とんでもないショットを打つけれど、多少のミスもあるという印象だった」と数年前のアルカラスについて語ったメドベージェフ。しかし、安定感の増した現在の彼には苦戦を強いられている。
「(現在の)カルロスはスローボールからでも簡単にパワーを生み出せるんだ。これには多くの選手が苦労する。スローボールが続けば少なくともラリーを組み立てるチャンスがあるけれど、カルロスはそのチャンスを与えてくれない。それが彼の最大の魅力だと思う」
また、シナーについては「彼はコート上のどこからでもウィナーを決めることができる」と評価。これを打ち破るためには「こちらにも、どの位置からでもウィナーを奪うようなプレーが求められるんだ。そのためにはしっかりとラリーを組み立てなければならない」と、非常に高度な能力が要求されるとしている。
「彼らは素晴らしいライバル関係にあり、すでにこのスポーツの偉大なチャンピオンだ。長いキャリアの中でいずれ歴史を作るだろう。彼らとの対戦はいつも簡単ではないけれど、僕にとっては最高のチャレンジなんだ」
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